近ごろ私の心に響いた言葉があります。岡山市のノートルダム清心学院の理事長を務めるシスター、渡辺和子さんが今年、『置かれた場所で咲きなさい』と題した著書を出版されました。その中にある言葉の数々です。
渡辺さんは9歳の時、二・二六事件により、軍人だったお父様を亡くされました。のちに30代の若さでノートルダム清心学院の学長となられ、27年間、在職されました。85歳で出版された今回の著書には、次のような人生の金言がたくさん詰まっています。
「(人を信頼するのは)98%にしなさい。あとの2%は相手が間違った時の許しのために取っておきなさい」…[全文を見る]
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「人間は親も環境も選べない状態で突然登場させられ、いつか強制退去させられる。その理不尽と怖さを子どもの頃から抱えていました。子を産むとは、世界に圧倒的に参加させること。私も加担したなと、1日1回途方に暮れます。大事なものを増やすことに後ろめたさもあり、それは幸せだと思うと、逆の感情を考えないと落ち着かない私の癖ですね(笑)。でも、赤ん坊と過ごすのは夢のように素晴らしい時間です。だから後ろめたいな、可愛いな、後ろめたいな、可愛いなと」
川上未映子 (今日の朝日新聞より)
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ブルトンとアルトー
http://www.gendaishicho.co.jp/news/n5207.html
アンドレ・ブルトン『シュルレアリスム宣言集』
アントナン・アルトー『神経の秤・冥府の臍』
鈴木創士『アントナン・アルトーの帰還』
「書かれたものはどれも豚のように不潔だ。曖昧なものから抜け出して、自分の思考のなかに生起するものについてなら何であれ明確にしようと試みる連中は、豚である」(アントナン・アルトー「神経の秤」)
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いま、全文引用したくなってやばかったw
ていう…[全文を見る]
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以前は彼女も、美しく装いをこらして、人の気に入られようと思ってみずから進んで化粧をしたものであった。が、その後、年をとるにしたがって、しだいに身じまいをするのが面倒になってきた。われながら器量の落ちたことに気づいたからである。ところが・・・今の彼女は自分のためでも、自分を美しく見せるためでもなく、ただかわいい子供たちの母親として、見る人の印象を傷つけないために装いをこらすのだった。・・・彼女は美しかった。もっともその美しさは、その昔、彼女が舞踏会などで美しくありたいと願ったような美しさではなかった。しかし、彼女が現にめざしている目的には十分かなった美しさであった。
「アンナ・カレーニナ」より
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日米仏の思考表現スタイルを比較する
──3か国の言語教育を読み解く──
渡辺雅子[国際日本文化研究センター助教授]
「ここには、「自由」を重視している方が結果的に「規範」にとらわれ、「規範」を重視している方が結果的に「自由」な多様性を生む、というパラドックスが見られます。型を知らずに「自由に書け」といわれても、いったい「何から」自由になればよいのか分かりません。その結果、「起こったことをありのまま書いて時系列で気持ちの変化をたどる」という書き方が逆説的に唯一の型になってしまうのです。」
「アメリカもこのギリシャ・ローマ時代以来の伝統を…[全文を見る]
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『丸屋九兵衛のモンゴリアン・デスロック』
LAST WORDS / 10月22日放送分のパンチラインを、貴女に。
「徳間書店といえば月刊『アニメージュ』ですがな」「5台のライオン型ロボットが合体して、1体の人間型ロボットとなるアニメ『百獣王ゴライオン』。これがアメリカ黒人にむっちゃ受けた」「共産党の議長だった不破哲三さんの本名は上田建二郎らしい」「ローマ教皇やらスペイン王やらポルトガル王やらが話し合って、地球上に教皇子午線を引いた。その線より東はポルトガル、西はスペインが優先権を持つ、と。ヨーロッパ人の都合で、アメリカ大陸分割」「教皇子午線は南米の…[全文を見る]
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試験に思いどおりの問題が出て、いそいで書いた答案を、ろくに読み返しもせずに教壇へ持ってゆき、級の誰よりも早く教室を出ることができたとき、午前の人気ないグラウンドを校門の方へよぎりながら、国旗掲揚台の旗竿のいただきに、金の珠がきらきらと光っているのを見る。すると、えもいわれぬ幸福感に襲われる。旗は掲げられていないから、今日は祭日ではない。しかし今日は自分の心の祭日であって、あの珠のきらめきが自分を祝福してくれるのだと思う。少年の心はやすやすと肉体を脱け出して詩について考える。この瞬間の恍惚感。充実した孤独。非常な軽やかさ。すみ…[全文を見る]
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グレンジは書斎をでた。広間までくると、彼はカラーの内側に指を突っ込んでぐるりとまわし、大きく息をついた。
すべてが蘇(あざみ)の冠毛のなかでもつれあっているような気がした。
彼に必要なのは使い古して世にも汚くなったパイプと一パイントのビール、それにうまいステーキとポテトチップ。単純で、なにか形のあるものであった。
アガサ・クリスティ. ホロー荘の殺人. ハヤカワ文庫. p. 265-266.
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「例えば、柴田さんがここにあるコロッケについて原稿用紙10枚書くとする。柴田さんはただコロッケについて書いてい るわけであって、柴田さん自身について語っているわけじゃないんだけれども、そのコロッケについての文章を読めば、柴田さんの人柄というか、世界を視る視 点みたいなものが、僕にもある程度わかるわけじゃないですか。……でも柴田さんが僕に向かって直接、柴田元幸とは何か、如何なる人間存在か、というような 説明を始めると、逆に柴田元幸を理解することは難しくなるかもしれない。むしろコロッケについて語ってくれた方が、僕としてはうまく柴田元幸をうまく理解 できるかもしれない。それが僕の言う物語の有効性なんですよね。
村上春樹『ナイン・インタビューズ 柴田元幸と9人の作家たち』(279─280項)
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神よ、
変えることのできない事柄については冷静に受け入れる恵みを、
変えるべき事柄については変える勇気を、
そして、それら二つを見分ける知恵を我らに与えたまえ。
――仕事力. 山崎直子. 朝日新聞朝刊9/23. p.22. (ラインホルト・ニーバー『義と憐れみ―祈りと説教』梶原寿訳)
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潜在意識はその人自身が理性の領域でいくら飾ってもごまかされることはありません。ですから、口先だけで相手を引きつけようとしても、それはあなた自身の内心が知っているので結局はうまくいきません。感情面では第六感というものが働くので、人を納得させたり、感動させたりすることは、意外に難しいのです。
では、結婚詐欺師のような人間が成功するのはどうしてでしょうか。それは騙されたがっている人間も世の中にはいるからです。彼らが成功する範囲は意外に狭く、ある種の心的態度の人間しかひっかかりません。彼らはそういう人間を見つけるのに長けているのです。だから、同じ人間が二度も三度も騙されたりするのです。
ジョセフ・マーフィー『易の秘密』31 沢山咸(たくざんかん)
ここで言う「騙されたがっている」とは、他人に対して夢を見たがる傾向にあるみたいなことだろうか?
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直径30cmほどのすり鉢の襞の走る腹に、皮をむいて酢水にさらしておいた自然薯を直接あててすりおろす。下ろし金を使うよりも白く細かく泡立って、粘り気のある実が側面にへばりつく。それをスリコギですり、卵をおとしてさらに混ぜあわせるようにしながら、あらかじめ煮立てて適温に冷ましておいた、ちょっと濃いめの出汁を加える。お玉ですくって、少しずつ襞にあてて流し込み、それをゆっくりとかし込むようにするのだ。出来上がったあたたかいとろろ汁は白いご飯にかけ、焼き海苔を添えたりして、さくさくと何杯も食べた。子どもの頃、毎年秋になると繰り返された風景…[全文を見る]
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「70年代中盤。当時の立教大学キャンパスは、良く言えば穏やかだった。悪く言えば退屈だった。政治の季節を抜けて、闘争にくれた兄の世代は、みんな牙を抜かれたウオンバットのようにそれぞれのカゴへ戻っていった。引き剥がされた街路。壁にまき散らかされたペンキの後。ウオンバットたちは自分たちがやったことの後始末もせずに、どこかへ行ってしまった。」(佐野元春「哲学するにはいい場所だった ~ハートランドからの手紙 #118」, 立教大学OB向け会報誌, 2000年8月)
http://www.moto.co.jp/cover/HL_letter/118.html
ウォンバットのイメージで牙に注目するのは佐野元春ならではだなと思った!(笑)
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こがね丸
巌谷小波
少年文学序
奇獄小説に読む人の胸のみ傷(いた)めむとする世に、一巻の穉(おさな)物語を著す。これも人真似(まね)せぬ一流のこころなるべし。欧羅巴(ヨーロッパ)の穉物語も多くは波斯(ペルシア)の鸚鵡冊子(おうむさっし)より伝はり、その本源は印度の古文にありといへば、東洋は実にこの可愛らしき詩形の家元なり。あはれ、ここに染出す新暖簾(のれん)、本家再興の大望を達して、子々孫々までも巻をかさねて栄へよかしと祷(いの)るものは、
本郷千駄木町(ほんごうせんだぎちょう)の
鴎外(おうがい)漁史なり
凡例
一 この書題し…[全文を見る]
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主よ、私をあなたの平和の道具としてお使い下さい。
憎しみのあるところに愛を、悲しみのあるところには喜びを、争いのあるところには許しを、絶望には希望を、理解されることよりも理解することを、愛されることより愛することを。
(マザー・テレサ)
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泣くといえば、「怒るという行為には、全人格が表れる」というのが、僕の哲学である。もし、恋人やビジネスパートナーを作るのなら、その人が、どういう怒り方をするのか、どンな事で怒るのかをよく見極める。その人の本性が一番表れるのは「怒り」だ。
アイドルを多く育て上げたプロデューサーの話しだが、そのタレントがどンな人間なのかを見極めるために、わざと怒らせて反応を見るというエピソードがあった。口調がガラリと変わったりして、怒り方に、生まれ育ちや人格が出ると。その手にのらず、唯一冷静だったのが、山口百恵さンだった。納得。
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勧君金屈巵 コノサカズキを受ケテクレ
満酌不須辞 ドウゾナミナミツガセテオクレ
花発多風雨 ハナニアラシノタトヘモアルゾ
人生足別離 「サヨナラ」ダケガ人生ダ
于武陵「勧酒」 井伏鱒二訳
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嬉野 われわれは何を面白く感じるかっていうのは、目指すものではなくて、ま、このまわりからなんかこう、出てくるものに対して・・・・・・。
藤村 ぼやあっとね(笑)醸し出してくるものに。
嬉野 醸し出すものに対してみんなが寄ってくるみたいな。酒精に負けてこう寄ってくるみたいなところがあると考えるとだよ、ここに法則なんかないわけでしょ。
藤村 はいはいはい。
佐々木 うん。
嬉野 でも「面白いもの」っていう言葉を出した瞬間に、それは、確立してあるものだって、それはだれでも山に登るように、到達するはずのものだって思うでしょ?
藤村 あー。
佐々木 はいはい。
嬉野 そこでまず、みんな道に迷うよ。
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結局、どうして面白いのか ──「水曜どうでしょう」のしくみ / 佐々木玲仁
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パリの楽師たち [たびの空]
パリに到着した直後、せっかくだからちょっと地下鉄で出かけるか、とシャトレ座の横辺りから地下に入り、延々と黄色ラインの方に向かったわけです。そしたら、さして広くもない地下通路の交差点のひとつに、コントラバス出し始めてるにーちゃんがいる。なんじゃいと思って眺めていると、どんどん弦楽器がやってきて、あっという間に10数名の弦楽合奏になっちゃった。おおおお、こいつら、まさかここで始めるのかぁ、と呆れてしばらく眺めていたが、楽器出して弄り始めたもののノンビリおしゃべりなどしていて、弾き出す感じはない。ああそうで…[全文を見る]
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聖書 箴言 23:23
(『からすが池の魔女』より孫引き)