お話しするにはログインしてください。

|

Tips:強調記法:**強調**の様にアスタリスクで二重に囲った文字は強調される。
id:dominique1228
勝手に引用のことを語る

 ゴリゴリゴリ。靴べらを少し大きくしたぐらいの水牛の角で、背中をじかにこする。血の流れをよくして体にたまった老廃物を追い出すという中国の伝統的な健康法「グワシャー」だ。
 私は風邪をひきそうになると、お世話になる。今回は、大気汚染でのどを痛めて声がかすれ、「ゴリゴリ」に駆け込んだ。
 現れたのは東北・吉林省出身の中年女性。初めは「冷え性にはナツメがよい」などと話していたが、私が日本人だとわかったとたん「国家は国家。庶民は庶民」と言う。「マッサージの時ぐらい日中関係を忘れたい」と寝たふりをしていたが、話し続ける。
 「子供のころ近所…[全文を見る]

id:dominique1228
勝手に引用のことを語る

【し、渋すぎる】
 「先生、ロイヤルホストはやめたほうがいいんじゃないですか? かっこ悪いですよ」
 「いや、あそこは広いから本を読むのにいいんだよ、すっとするんだ」
 「……」
  私はそんな生田さんが好きだったが、なぜ大島渚や生田耕作が着物を着てかっこよかったのかを思ってみる。彼らは、テレビのへたくそでその場限りの安易な演出などではなく、普段から「そういう生活」をしていたからである。

http://www.gendaishicho.co.jp/news/n5695.html

id:quadratus
勝手に引用のことを語る

 (…)目まいがひどくなってゆく。彼は子供が黄色い蝶をつかまえようとするときのように、みごとな小さな壁面にじっと見入っている。「俺はこんなふうに書くべきだった。近ごろの作品は無味乾燥だ。上から上へいくつも絵具を塗りかさね、俺の文章の一句一句を立派なものにすべきだった。この黄色い小さな壁のように」しかし目まいのひどさを彼はちゃんと意識していた。彼の目には天の秤に、自分の生命が一方の皿にのっているのが見えた。もう一方の皿にはみごとにかかれた小さい壁がのっている。彼は小さな壁のために無謀にもいのちを犠牲にしたことを感じていた。
 彼は心に繰りかえした「庇のある黄色い小さな壁、黄色い小さな壁」
プルースト『失われた時を求めて』 第五篇 囚われの女

id:dominique1228
勝手に引用のことを語る

…ただ一つ問いただしたのは、「自分らしいか」ということでした。どんな時でも自分らしくいることが私には一番大事でした。
 その後の人生で私は、ビートルズが解散する要因になったなどと、世界中からいわれのない非難を浴びる状況も経験し、ジョン・レノンが亡くなった後も長くつらい時間がありました。それでも、自分らしさを諦めたことはなかった。社会や周囲の要求に合わせた生き方では、どうしても心が弱くなりますが、自分らしくあり続けるその一点で強くいられたのです。
(中略)
私たちが、自分の力を頼りに再興を考え、そのために行動する。それは国だけでなく…[全文を見る]

id:o_ne_i
勝手に引用のことを語る

家と比べてホテルのバスルームがオシャレなのは、タオルの色とサイズがそろっているからです。
ところが、家ではいただきモノの「○○酒店」「○○信用金庫」と書いたタオルがあることによって、一気にバラバラになります。
「○○酒店」で全部そろっているならまだいいのです。

(中谷彰宏『なぜあの人は整理がうまいのか』ダイヤモンド社,2009年,158頁-159頁)

id:quadratus
勝手に引用のことを語る

「(…)夕刊の最終版でヨックスリー事件の記事は読まれましたか?」
「いや、今日は十五世紀以降のことは何も目にしてない」
コナン・ドイル『金縁の鼻眼鏡』

id:dominique1228
勝手に引用のことを語る

何かを乗り越えたときの女性の顔がいちばん好き。壁にぶつかり、いろいろと悩んだ後に、きちんとそれを自己解決して年齢を重ねていく女性というのに大いなる魅力を感じますし、自分もそうありたいなと思っています。
(中略)
人生で必要なことですか? やっぱり努力かな。努力をせずに、運だけを期待したらいろいろなものに出会えないし、良いことも起きない気がする。私も自分に良いことが起きるように、常に努力することを心がけています。

VOGUE January 2013 No.161 10 Woman Talk to VOGUE. p.129 清川あさみ.

id:dominique1228
勝手に引用のことを語る

生きる姿勢において心がけているのは、胸襟を開いて、来るものを拒まないこと。ある程度自分の好みもはっきりしてくると、新しい自分を自分でつくり出すのは難しい。だから、私は他者から触発されたい、変わりたい、新しい自分を発見して欲しいと思っています。

VOGUE January 2013 No.161 10 Woman Talk to VOGUE. p.129 由紀さおり.

id:dominique1228
勝手に引用のことを語る

 いずれにしても神様は何もしてくれやしない。
 でも、それは神と呼ぶにはあまりにもちっぽけな力しか持たないまなざしが、いつでもともちゃんを見ていた。熱い情も涙も応援もなかったが、ただ透明に、ともちゃんを見て、ともちゃんが何か大切なものをこつこつと貯金していくのをじっと見ていた。
 お父さんが秘書にひかれていくのを見て、とてもとても傷つき、夜中に何回も寝返りをうったともちゃんの胸の痛みを、丸く縮こまった背中を。小さいときには一緒に遊んだ場所で、幼なじみの欲望に打ちのめされたともちゃんの感じていた、固く嬉しくない地面の感触を、そのあ…[全文を見る]

id:dominique1228
勝手に引用のことを語る

そして夕方になっておなかが空くと、もうすぐ発送してしまう荷物の中からなんとかしてフライパンと鍋と包丁とまな板を出して、私はポークカレーとオムライスを作った。
 いつもよりずっと心を込めて、集中して、一生懸命作った。この人たちは、最後の日々を飾る娯楽に、うちの店の味を選んでくれた人たちなのだ。その供養だと思うと、必死になった。もう二度と来ることはないし、もう食べてもらえない。でもこの料理に込めた気持ちだけは、味わってほしかった。今までありがとうございました、選んでくれてありがとうございました、そういう気持ちだけは。
 ほとんどはど…[全文を見る]

id:dominique1228
勝手に引用のことを語る

 大衆との間に立って権力者と対峙する役割を期待されてきたのがキャスターだが、久米宏、筑紫哲也らが画面を去って以降、日本のテレビは顔を失ったままだ。いまこの政治家をあの人ならなんと評するだろうかーー。そんな風に思える独立独歩のキャスターはほとんどいなくなった。
 自らの意見を示すことがない特徴をもって米国の政治学者エリス・クラウスがかつて世界でも特異な存在だと指摘したNHKは、ますます組織統制を強めてもいる。
 記者やディレクターが本を出版する際、「リスク担当」の原稿確認者が、校了後の原稿をチェックするよう昨年7月、局内ルールが変わっ…[全文を見る]

id:quadratus
勝手に引用のことを語る

「『プサーズ・カイ』とはココアの一種なのです。荒天の夜間当直にのむものでしてな。プサーズ・カイがよくできたかどうかは、コップのまんなかにスプーンをつき立てて、立つかどうかということらしいのです」
フィリップ・ターナー『ハイ・フォースの地主屋敷』

id:dominique1228
勝手に引用のことを語る

 大自然にわが身をさらけ出し、人間の可能性を問う人もいる。探検家・ノンフィクション作家の角幡唯介(36)は新年をカナダ北極圏で迎えた。太陽が出ない極夜の星々を六分儀で測って位置を割り出し、約530キロの徒歩単独行に挑んでいる。全地球測位システム(GPS)や衛星携帯電話はあえて持たない。
 出発直前に旅の狙いを問うと、角幡はこう答えた。
「自然が持つ本来の凶暴性を体感し、どうやって身体を自然に深く潜り込ませるか。携帯やGPSはそれを阻害する要因になる。当然怖くて不安だが、一方で旅の喜びも増すと思う。」
便利すぎる日常への疑念が、昔ながらの探検へ駆り立てる。「創意工夫する過程と時間が消失してしまったら、人間は一体どこに存在すればいいのだろう」

朝日新聞朝刊. 2013.1.9. p.32. 希望は5 ローテク. メルロポンティの思想を手がかりに.

id:dominique1228
勝手に引用のことを語る

  数年間寝たきりという不便な身体条件を知覚の深化に転じ、芸術活動へと昇華させたのは明治時代の正岡子規だ。「写生」を説き、俳句や短歌、散文の革新を進めた。
 思想家・文化人類学者の中沢新一(62)は、かつて子規の言う「客観」を「過激なコンセプト」「心とモノがひとつになって流通流動しあっている存在の次元」と評した。
 「健康に動くことと日常言語をしゃべること。この二つで人間は周りの自然から受ける情報の大半を無意識に捨象してしまう。動けないまま凝視を続けることで、子規は小さな庭が豊饒な自然に満ちていると気づいた。言葉を最小限に切り詰めて…[全文を見る]

id:dominique1228
勝手に引用のことを語る

 廃校を借り、「共育学舎」と名付けているのは三枝孝之(65)だ。10年以上、若者に気が済むまで無料で寝泊まりできる場を提供してきた。「若い人が迷ったり悩んだりしたとき、『止まり木』のような場所を作りたかった」
 三枝は約10年間「孤立」を選んだ経験を持つ。高度経済成長期の20代。東京などで会社員生活を送るうち、「何のために生きているのか」という問いが膨らんできた。
 40代を迎え、静岡の山間の集落に小屋を建て、ガスも水道も使わぬ自給自足に近い生活に。外部の情報と自分の内側から生まれた「答え」を混同したくなかった。「ただ生きている」という…[全文を見る]

id:ckagami
勝手に引用のことを語る

昭和二十六年頃、陽の当たらぬ広いベランダで一人三輪車をこぎながら、三歳の私はつくづく嘆息をついた。
「ああ!!ぼくは一体いつまでこうして三輪車をこいでなくちゃならないんだろう!」

堀越千秋「絵に描けないスペイン」幻戯書房、2008年、202頁。

いや、この人文章うっまいわ~。そこらへんの作家なんかめじゃないような巧さ、可笑しさだわー。

id:quadratus
勝手に引用のことを語る

「アルヴェリックは、落陽を背にしてこの蒼白い山々を眺め、その峰の頂が夕陽にどんな色に映えるか見ようとした。しかしそれは、落ちてゆく太陽からどんな色あいも受けていなかった。夕陽の輝きは、私たちの野原を金色に染めあげる。しかしここでは夕陽は、絶壁の襞一つ染めない。影一つ色濃くしない。アルヴェリックはこの魔の国では、どんなことが起こっても、変化というものがないことを知った」
ダンセイニ『エルフランドの王女』

id:florentine
勝手に引用のことを語る

「3日で身につけたことは3日で忘れます。1週間で覚えたことは1週間で、1年で覚えたことは1年で忘れる。でも、石の上にも三年、といわれるように、3年かけて自分のものにしたことは血となり肉となる。若い時に不器用な自分を意識したからこそ、僕は腹をくくった。5年、10年かけてでも本物になりたいと、トレーニングを継続してきました。僕の今の身体は30年かけ、苦しい時期を乗り超えて作りました。だから、ものが違うと信じています。そして不思議なことに、身体が強くなると、精神的にも安定するんです。人に対して優しくなってきた気がしています」
56歳、進化する肉体 郷ひろみ
http://goethe.nikkei.co.jp/human/120621/index.html
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

カッコイイ・・・

id:florentine
勝手に引用のことを語る

『丸屋九兵衛のモンゴリアン・デスロック』。
LAST WORDS / 12月31日放送分のパンチラインを、貴女に。
「全米で大統領選挙の投票率が最も低いのはハワイ。アメリカ合衆国には50個の州があるが、ハワイの投票率が毎回50位」「ただし、今回はウェストバージニア州と同率で49位! 最下位には違いないが、単独ではなく他州とタイだった。地元の偉人オバマを支える気があるのかないのかハッキリしない」「コニシキは鼻歌でプリンスの曲を歌う」「マリファナは、既にカリフォルニア州で鎮痛剤として認可されていて、それをいいことに医者にウソの処方箋を書いてもらって吸いまく…[全文を見る]

id:dominique1228
勝手に引用のことを語る

「職場の女性が3割を超えると、組織が変わる」という実感が海老原(嗣生:括弧内引用者)にはある。米国の経営学者にも同様の研究がある。「ただそのためには何よりも男がもっと育児や家事をするのが大前提。働け、子どもも産め、家事もしろ、と何でも女子に期待することにまずは反省を」と言う。働くついでに男社会の企業風土も変えて、というのは男の手前勝手な〈希望〉だ。
堀江敦子は中学時代から100人以上のベビーシッターをしてきた。キャリア女性の家庭も多かった。「母親1人で育児をしてはいけない」と確信するようになった。子育てを社会でシェアすればみなが幸せにな…[全文を見る]