MURDER ON THE LINKS by AGATHA CHRISTIE
『ゴルフ場殺人事件』、これの映像化作品はスーシェ版と、翻案ものの『赤富士鷹 わが愛しのサンドリヨン』(副題がちょっと記憶あやふや、伊東四朗と塚本高史がコンビのやつ)の二つを見たのだけど、
後者の方が原作に沿ってよくできてた気がする。
ヘイスティングスは、いいやつだねえ。そんで、ポワロさんはほんとに仲人好きね。探偵の次に天職なんでは。
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『砂の本』 ボルヘス(著) 篠田一士(訳)
集英社文庫
そんな能力は自分にはないとわかっていながら、何かを書きたい気持ちにさせられた。しかし絶対に、彼のような的確な表現も選択も誰にもできやしないだろう(どこの国でもフランスかぶれは「おフランス」扱いされるんだなとその一行の描写だけで理解させられ思わずにやりとしてしまうような)。
また、昔読んだ『マインズ・アイ』やチェスタトンを思い出したりも。
無限=1、みたいなテーマが好きだ。
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『アシェンデン』 サマセット・モーム(著) 河野一郎(訳) ちくま文庫
非凡な作家の、スパイとしての平凡な日常とは。しかし英国のスパイ任用の基準みたいなものはおもしろいなあ。
モームは一面的な人間を描かないね。すごいステロタイプに描き始め、そこから少しずつ個人を削り出してくる。あらすじだけ言えばステロタイプなよくある話になってしまうけれど、読むとと登場人物それぞれを確固とした個人として感じる。
一部を映画化したヒッチコック『間諜最後の日』も見たい。
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蜘蛛女のキス / プイグ
悲しい話だった。人権と搾取について考えさせられた。
翻訳者野谷文昭さまにおかれましては、
・フロイト他心理学者による同性愛についての見解を章立てするほどの長文脚注とするのはやめていただきたい
・後書きで核心部分、ならびにラストのネタバレを無邪気に披露されるのは自重していただきたい
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心を整える。
勝利をたぐり寄せるための56の習慣
長谷部 誠
とりあえずお香とアロマオイルが気になるよね。ミスチルよりも(笑)
心は鍛えるものではなく、整えるもの。
いかなる時も安定した心を備えることが、常に力と結果を出せる秘訣。
・努力や我慢を周囲にひけらかさない。
・1日30分、意識して心を鎮める時間を作る。
・整理整頓で心の掃除をしよう。
・マイナス発言は自分をも後退させる。
・競争は自分の栄養になる。
・運とは口説くもの。
・遅刻が努力を無駄にする。
・ネットバカではいけない。
・自分が楽な方に流されると、誰かが傷つく。
・外見は自分だけのものではない。
気になったひとは読んでみるべし。サッカーは知らなくても大丈夫。
探さなくても書店の売れ筋ランキング上位にいます(笑)
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三島由紀夫『小説とは何か』(新潮社)
「炭取は廻った」。そうそう、これこれ! 十四歳(だったと思う)でこれに出逢い、わたし、これを目指して書いてきた気がする。三島の「虚虚」(虚実ではなく、キョキョとしか言いようのない「動機」、虚が加速して実を追い抜く三島の「姿勢」)を裏打ちし肥大増幅しつづけた、あの「強迫観念」が各所に満ち満ちて、その「そらぞらしさ」のあまり息苦しい。
世の中のひとにこの本がどう読まれるのかはなはだ疑問ではあるのだが。
三島とタイプ(気質? というか、まあ、書き方)の違う作家であろうとも、おそらく、それなりに三…[全文を見る]
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どうせなら鴎外や谷崎にわが身を仮託したいと願うのに(だって最高の美文家で小説巧者だもん!)、どうしてか「由紀夫さん」のほうがシックリくるの。
鹿島茂編『三島由紀夫のフランス文学講座』(ちくま文庫)、
たいそうイイこと言ってました(て、ナニこの超絶上から目線w)。
個人的に面白かったのは、澁澤との関係、かなあ。シブサワはサド本の帯を書いてもらうのに、震えながら三島に電話をしたそうだけど(なにかでそう読んだ)、でも、けっきょくは、なんていうか、シブサワはシブサワだよな。乾いてる。醒めてるというか傲慢。不遜。不羈。しんから、えらそ…[全文を見る]
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『エレンディラ』G・ガルシア=マルケス(著) 鼓直・木村榮一(訳) ちくま文庫
大人のための残酷な童話、6つの短編と1つの中編。
アニメ『カフカ 田舎医者』みたいな形で見たり聞いたりしたくなった。デフォルメされた線画と語りで。
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パスカル・キニャール『アメリカの贈りもの』(早川書房)
これにて、翻訳されたパスカル・キニャールの本はすべて読了いたしました。感無量。ウソ。他のも早く翻訳してほしいです。欲求不満です!
原題は『アメリカ進駐』です(アクサン記号だすのめんどいです、すみません)。アラン・コルノー監督の(自伝? な)映画原作でもある。映画は見てない。いつか見る。
訳者の高橋啓氏が「私にとって三島由紀夫は、ほとんど全作品を通読した数少ない作家のひとり」と書いてらしたのが、キニャールが三島について語ることより、実は、嬉しかったりする。
そこここにヴィヨン…[全文を見る]
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The Lord of the Rings: The Fellowship of the Ring, Insider's Guide
冒頭にピーター・ジャクソンと原作との出会いがどんなだったかが書かれてて、そこが象徴的ですごくよかった。
旅のおともに本は必須、旅はどこからでも、いつからでも始まる。
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『四人の申し分なき重罪人』G・K・チェスタトン(著) 西崎憲(訳) 国書刊行会
意外なことに推理小説であると同時にりっぱなロマンス小説集だった。まさかチェスタトンでロマンス小説になるとは思ってなかったんで、ちょっとびっくり。
ブラウン親父と同じ、無邪気さゆえにシンプルなままネガポジ反転させる瞬間、が読んでてなんとも快感でした。
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DEATH IN THE CLOUDS by Agatha Christie
手に取ったペーパーバックの表紙がネタバレしすぎてるんで、犯人はもうほんとに最初の方でわかってしまったのだった。このシリーズの装丁好きなんだが、今回はやりすぎ(^^;) それでも楽しみましたが。
以前、「ポワロが新しい趣味(仲人)を開拓する話」って、どれかの感想に書いたけど、いやいやいや、彼は昔っからそうだったっけか、と苦笑してしまった。クリスティはロマンスに過ぎるとこあるよな(苦笑)
あと、「女は愛するよりも愛される方が幸せである」「男は愛されるよりも幸せにできる方が幸せである」ってメッセージが強い。このへんがクリスティの強みで弱みだろうなあ。
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『デンデラ』佐藤友哉
いつもはすごくいい作品を読んだら他の作品も読みたくなるものだけど、もうこの人には他に何も書いてほしくない。
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『女の一生』モーパッサン(著) 永田千奈(訳) 光文社古典新訳文庫
訳題の解説だけは、最初に読んでおけばよかったと思った。映画のタイトルに時々使われる『生きる』とか、あるいは訳者が挙げている『(ある)いのち』だとわたしの読み方が変わっていたかも知れない。
わたしには、主人公ジャンヌよりも、リゾン叔母の生き方、一生の方が気になった。また、後半のジャンヌのようすのリアルさは、読んでいてつらかった。
本当に死んでしまうまで、命が尽きてしまうまで、何が起こるのかは誰にもわからない。夭逝したモーパッサンにも、この物語の後がどうなるのかはわからなかったんではないか、40代後半以降の人生を、想像できなかったんではないか、そんな気がした。
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「エクソシストとの会話」島村 菜津
感動していますぐカトリック教会の御聖堂に行きたくなった。
「エクソシスト急募」島村 菜津
確かにコピペは便利だけどさ、どの辺加筆したの? え、これでおしまい?
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The Bluest Eye
Toni Morrison
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『鴨川ホルモー』万城目学
・爽やか
・かわいい
・不思議世界を描きつつ、言っていることはとても真っ当
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『華岡青洲の妻』
久々にグイグイ引きこまれて夜更かししてしまう本でありました。
よく書けてるってこういうことをいうんだろうなあ。
終盤で病に倒れた義理の妹の冴え渡る言葉が圧巻です。
先日『あるスキャンダルの覚え書き』を観て、女友達は結局あてにならないかもしれない、無理にでも配偶者を確保すべきか、と不安になりましたが、やっぱいいかもと思い直しました。
あと、動物実験に使われてきた動物たちにあらためて合掌です。
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『薄気味わるい話(バベルの図書館13)』 L・ブロワ(著) 田辺保(訳) 国書刊行会
すべて現実にあったできごとを素材としてかかれたもの、とのことであり、すべての短編に献呈がつけられている。
これらの作品が週一回でも、新聞のかたすみに掲載されているとしたら、その新聞をやめられなくなる人はいるだろう。
ブロワなら、「今」をどう書いたろう、そう思わされる作品集。
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『お菓子と麦酒』サマセット・モーム(著) 厨川圭子(訳) 角川文庫
同郷で少年時代からつきあいのあった作家の伝記への協力を依頼された語り手(やはり作家)が、現在と過去を行きつ戻りつしながら、今は亡き老作家とその最初の妻との鮮やかな思い出と秘密を、そっと読者にだけ打ち明ける、そういう物語。
過去の鮮やかさと現在の嘘くささ、最初の妻と次の妻との対比(再婚した妻はまるで『春にして君を離れ』のヒロインのようだ)、作家の作家としての業や生き方、などが、ユーモラスに語りおろされてる。
わたしとしては、竹宮惠子でマンガでも読んでみたい。ウィリーやロウジー、ドリッフィールドのような人物やこの物語自体の雰囲気は、彼女の得意とするものの一つだろう。ところどころコマ割りまで見えるくらいに感じた。
とてもおもしろかった。買いたい本。
/読了