「無教養な一般大衆」だけが宣伝に踊らされるのだと考えるのは、まったく前時代的なうぬぼれの残宰であるといわざるを得ません。私たちはいく度も繰り返して、独裁者がいかにやすやすと知識階級を味方につけたかを目のあたりにしてきたではありませんか。
(アリス・ミラー「魂の殺人」)
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アルバム『黒い安息日』に収録されている「眠りのとばりの後に~N.I.B.」にまつわる、おもしろい話もある。その頃、ビル・ワードは、彼の顔をくちばし(nib)のように見せるおかしな形のあごひげをはやしていた。ロビン・フッドを演じたエロール・フリンのひげを真似たもので、彼は、しゃれていると考えていたようだ。バンドのメンバーは彼のことをニッビイと呼び、冗談のつもりで、作品のひとつに「眠りのとばりの後に~N.I.B.」とつけたのだった。
彼らには、悪意のかけらもなかったが、実は知らぬうちにとんでもない間違いを犯していた。初めてのアメリカ・ツアー中の…[全文を見る]
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「現実はそういうものである」という学習は、現実批判、改革、自己防衛のための力になるのか、それとも葛藤回避や現実への適応のための価値観の内面化に結びつくのか、あるいはせっかくコストをかけて学習したゲームのルールを最大限に活用して可能な限り勝ち進もうという動機を生むのか。
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清遠のほうはといえば、下元に不敵な笑みを向けた。
「そう来なぁいかん。知的労働を買い叩く会社は大成しませんき」
そして誰にともなく喋りはじめた。
「まぁ地方にはありがちなことですけど、プランナーだのデザイナーだの、脳味噌を使(つこ)うたりセンスを使うたりする仕事は『元手がタダやき安い』と思うちゅう人間が多くて辟易しますわ。企画らぁ頭でちょっと考えるだけやろう、デザインらぁチョチョッと描くだけやろう、とねえ。知り合いのデザイン会社の社長がこぼしちょりましたけど、社章をデザインせえというような仕事で『ちゃっと描いたがでえいき二、三…[全文を見る]
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蜘蛛の巣は柔かで、耳さえ塞いでしまえば、自分の体が其処に囚われているという事実から目を逸らしさえすれば、何処へ行く必要もなく寝ていられる。しかしそのままではいずれ死ぬ。死なないために塞いだ手を離し、目を開け。
(宮木あや子『花宵道中』 - 青花牡丹,新潮文庫,2009年,162頁)
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歌の上手い下手という問題を感じさせないオジーの凄さは存在感!そして、オジーがいくらスターのギタリストを使ったところでオジーを支える役目になってしまう(いくら花にはなっても)。トニー・アイオミだけが横に並ぶことのできるギタリスト。
(はたけ(シャ乱Q):ブラック・サバス『リユニオン』(1998年)ライナーノーツより抜粋)
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家と比べてホテルのバスルームがオシャレなのは、タオルの色とサイズがそろっているからです。
ところが、家ではいただきモノの「○○酒店」「○○信用金庫」と書いたタオルがあることによって、一気にバラバラになります。
「○○酒店」で全部そろっているならまだいいのです。
(中谷彰宏『なぜあの人は整理がうまいのか』ダイヤモンド社,2009年,158頁-159頁)
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潜在意識はその人自身が理性の領域でいくら飾ってもごまかされることはありません。ですから、口先だけで相手を引きつけようとしても、それはあなた自身の内心が知っているので結局はうまくいきません。感情面では第六感というものが働くので、人を納得させたり、感動させたりすることは、意外に難しいのです。
では、結婚詐欺師のような人間が成功するのはどうしてでしょうか。それは騙されたがっている人間も世の中にはいるからです。彼らが成功する範囲は意外に狭く、ある種の心的態度の人間しかひっかかりません。彼らはそういう人間を見つけるのに長けているのです。だから、同じ人間が二度も三度も騙されたりするのです。
ジョセフ・マーフィー『易の秘密』31 沢山咸(たくざんかん)
ここで言う「騙されたがっている」とは、他人に対して夢を見たがる傾向にあるみたいなことだろうか?
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店員に偉そうにする客や、会社でふんぞり返っている上司も、本当は劣等感が強いから、立場上自分に逆らえない人間に対していばることで、ちっぽけな自尊心を保っています。
いくら偉そうにしたくても、無人島でひとりきりでは、偉そうにできません。自分を誇示する対象としての他者を必要とするのです。
他人をバカにしておきながら、実は、「偉そうにさせてくれる相手」として、他人を必要とし、依存しているのです。
(自分に偉そうな態度をとる人に対しては、「この人は、自分に認めてほしくて甘えているのだな」と思っておけばよいでしょう)
どんなに強がっていても、…[全文を見る]
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自信のある人は、「自分は絶対に誰からも嫌われることはない」などとは思っていません。
「たとえ自分を受け入れてくれない人がいても、自分の価値が下がるわけではない」と考えているのです。
たかた まさひろ『3分間で気持ちの整理をするリラックスブック』
だいわ文庫,2009年,101頁
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「ほんとうにお元気なの、ギルバート? ひどく疲れていなさる様子だわ。無理をしているのが、わたしには分かっていてよ」
アンは急に恐怖におそわれた。確かにギルバートは疲れた様子をしていた……ひどく疲れている……それだのにクリスチンに言われるまで気がつかなかったとは! この時の恥しさをアンはいつまでも忘れられまいと思った。(あたしはギルバートをあんまり当たり前に考えすぎ、ギルバートのほうもそうだといって、ギルバートを責めていたのだわ)
『炉辺荘のアン』モンゴメリ(村岡花子訳)
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フリーセックスは、一夫一婦制による性の罪悪視、男女差別、子どもの独占扶養で生じる出世主義から結局管理社会に奉仕してしまう点など、血縁を中心とする核家族制破壊が目的だが、これほどコミューン外の人間から誤解を受けやすい方式はない。
当然これを実行に移すには幾つもの技術や心構えがいる。
例えばツイン・オークスでは、外の世界で続いてきた男女間の役割や役割演技を完膚なきまでに剥ぎとるから、男は女をハントし、女は簡単に落ちないわよという演技、相互に相手の気をひくなど、相手の期待に添うためのお馴染みの馬鹿げた演技をせずにすむ。
こうして男女関係…[全文を見る]
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「劣等」から「劣等感」が生まれるのではありません。
「劣等感」から「劣等」が生まれるのです。
人間に客観的な劣等など存在しません。劣等感をもってはじめて、本当に劣等となってしまうのです。
自分に自信がもてないという人は、以下のことに注意してください。
「私は貧乏だから価値がない」と言うことは、世の中のすべての貧乏な人を侮辱することになります。
貧乏でも、明るく前向きに生きている人はたくさんいます。
自分の弱さを一般論にすりかえてごまかしてはいけません。
貧乏であることが恥ずかしいのではありません。貧乏を恥ずかしいと思うことが恥ずかし…[全文を見る]
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ま、なんだな。人間、欲を捨てたらオシマイよ。
アレもしたい、これも欲しいって、言ってるうちが花だって。
死ぬ時は、イヤでも捨てなきゃなんないんだからね。
生きてるうちから、死んだふりする必要はなかろう。
中村うさぎ『だって、欲しいんだもん!―借金女王のビンボー日記』
角川文庫,1999年,24頁
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みせかけの友だちを100人得ることよりも、
たとえ、たった自分ひとりでも満ち足りた時間を持てることのほうが、
大人になるプロセスにおいては100倍も大切なことです。
『叶恭子の知のジュエリー12ヵ月』
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民さんこれ野菊が、とぼくはわれしらず足をとめたけれど、民子は聞こえないのか、さっさと先へゆく。ぼくはちょっとわきへものをおいて、野菊の花をひとにぎり取った。
民子は一町ほど先へ行ってから、気がついてふりかえるやいなや、あれっと叫んでかけもどって来た。
「民さんはそんなにもどって来ないだって、ぼくが行くものを……」
「まあ、政夫さんはなにをしていたの。私びっくりして……まあきれいな野菊、政夫さん、私に半分おくれったら、私ほんとうに野菊が好き。」
「ぼくはもとから野菊がだい好き。民さんも野菊が好き……」
「私なんでも野菊の生まれ返…[全文を見る]