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勝手に引用のことを語る

店員に偉そうにする客や、会社でふんぞり返っている上司も、本当は劣等感が強いから、立場上自分に逆らえない人間に対していばることで、ちっぽけな自尊心を保っています。
いくら偉そうにしたくても、無人島でひとりきりでは、偉そうにできません。自分を誇示する対象としての他者を必要とするのです。
他人をバカにしておきながら、実は、「偉そうにさせてくれる相手」として、他人を必要とし、依存しているのです。
(自分に偉そうな態度をとる人に対しては、「この人は、自分に認めてほしくて甘えているのだな」と思っておけばよいでしょう)

どんなに強がっていても、いばっていても、人は誰でも、他人に甘えて生きています。
人格に問題のある人は、その甘え方が下手なのです。
「自分は誰にも甘えることなく生きている」という人がいたら、それは思い上がりです。ただ甘えを自覚していないというだけのことです。
そういう人は、他人の甘えも許すことができません。自分は他人に依存しておきながら、他人に感謝する気持ちもありません。

大人だって、素直に甘えていいのです。「甘えたい」という欲求を素直に自覚することで、多くのストレスや悩みは解消するでしょう。
自分を他人に受け入れてもらうかわりに、自分も他人を受け入れてあげる、それが人間関係の基本です。
上手に他人に甘え、また他人にも甘えさせてあげましょう。

たかた まさひろ『3分間で気持ちの整理をするリラックスブック』
だいわ文庫,2009年,73-74頁