そしてわたしは知りました。
この夏夢中でやりこんだDS英語漬けのAAAに意味はなかった。
「おまえしたい? いく? どこ?」みたいな。「わたし持つ、あー...」みたいな。
でも、わたしは日頃辛いときはひたすら書くか読むか喋るかして乗り越える主義です。
読めない書けない登山中は喋るしかない。黙ったら歩けない。
黙り込むと盛り上がるムードの波避けるようにジョーク並べて笑わせるしかない。
そんなこんなで登っていたら赤い毛糸の帽子を被った道ばたにお地蔵さんがいました。
「ペラペラペラ(訳:なぜこれを被せているの?)」
「寒い、見る貧乏、ブルブル」
「オー」
なんか深く頷いています。日本人の慈愛の心が通じたでしょうか。
「おまえ知る笠地蔵?」
知るわけがない。
「笠地蔵、日本お伽噺、いいか?」
ということでニューイヤーイブの奇跡、笠地蔵の話を語って聞かせました。
通常はてこは一週間全部で300歩くらいしか歩かないある意味で籠の鳥暮らしです。
「おまえ何なまえ? よし、おまえ何なまえ?」
「日本きたいつ? いるどこ今?」
と勢いよく喋りながらも案の定みるみる死にそうになってきました。しかも水分がない。
下山してくる元気いっぱいな山男女に猿山までの道のりを聞くと、
「ここから40分くらい」
と言うじゃないですか。何それ。だってさっきからだいぶ登ったよ?
横田基地から来たというAIRFORCEな彼とその彼女はいかにも体力ありそうです。
彼女は10月にはマウントミタケに登ってベリービュリホーだったと話してくれました。
この人たち西洋山男女だ!
しかしここまで来たら登っても下ってもきつそうです。登るしかない。猿山閉まっちゃう。
ということでひたすらべらべら喋りながら登り続けました。
高尾山にリフト乗りに行ったら、高尾山口で黒人夫婦が
「ペラペラペラペラ (訳:お猿の公園まで登るにはどうしたらいいの?)」
と聞いていたので、切符売りのお姉さんに道を聞き、40分くらいだと言うので
「おまえ登る一緒に山?」
と調子に乗って言ってみたら快諾され、
「決して山登りに使うな」
と売り場の店員に釘を刺されたMBTを履いていたのに、高尾山に登ってしまいました。
漫画家・ライター業から変なバイト業界に転職した人が本を出した。
身近ですごい反響があったのだそう。嫌な意味での。
「あなたなんかよりずっといい本が出せる。出版社を紹介しろ!」
とか、
「あなたみたいな人間が本を出したりするなんて生意気! 謝れ!」
とか、見ず知らず初対面の同業者に捕まえられたりされたとか。
著者の方は
「あー、ライターの世界と同じなんだなあ・・・やってる、やってる」
と思ったのだそう。
わたしから見ても変なバイト業界はいかにも特殊な人が多く、
「常識を身に着けることが仕事を成功させる鍵です」
とか改めて書いてる本をちょいちょい見かける。おっかねえ。
ほいでやっぱりこの世界にも無償で技術を公開したり質問に答えたりしてる人はいる。
この辺もお絵かきの世界っぽい。
そしてやっぱりこの世界にもその人の成果物を自分のモノとして出版しちゃったりする人がいる。
どこも同じやなあ。
ブログ経由でお料理本出したりする人が増えてるけど、一昔前は料理学校に通ってお料理教室開いてる師匠の下で何年か働いてお料理本出したりしてたんだろうな。
そういう世界にもあるんだろうか。
「変なバイトの話ができる同業者のお友だちがちょっとほしいかなあ」
と思ったけど、それこそ
「努力努力!努力したってモノになるのは一握りなんだよ!」
「血の汗流したヤツしか入ってくるな!」
「あんなヤツに客がつくとかおかしい!」
という嫉妬と足の引っ張り合いがものすごい業界だと知ってガクガクブルブルしている。
例の「朝から晩まで描いてからモノを言え論争」を彷彿とさせる世界。
野生のプロとか永遠のアマチュアみたいな人もわんさかいるらしい。
その辺もお絵かきの世界と似てる。
とうぶん一人でお仕事するぉ。
もちょーの忘年会は今日だったらしい。はてちゅんの夕飯は十中八九ホトケーキらな。
ほいでまあ、「しゃーないな」と思っとったんですわ。
「ふー、まあ長い夢から覚めてよかったわ。また高い勉強代やったな」
とか思っとったんですわ。
ほしたらなんやしらん、すこーしずつご飯が食べられんようなってね、
部屋もなんやようけ散らかるし、風呂も入られへんのですわ。
夜はいつまでも眠れないしね。
「なんや、まるで落ち込んでるみたいやな」
とふと思ってですね、昨日。
「落ち込んでるふりして怠けるんはようないよな。あっはっは」
とダンナに言うてみたんですわ。ほしたら、
「落ち込んでるんやろ。あんた落ち込んでるときいっつも『ふりしてるんやないか』って言う」
って言われまして。ああ、じわじわ落ち込んでたんか! 知らんやった!と思ったですよ。
まあそれ分かったらね、ちょっとすっきりしましたけどね。ええ。
※関西ハイカーをインチキ関西弁で気持ち悪くさせるテスト。
そういうわけで、湯たんぽ医者はダメだと思った。
「湯たんぽをひたすら抱いて、一日中爪を揉んでいれば癌が治るのだ」
「もちろん真夏も休んではダメ」「24時間ではだめだ、26時間だ!」
という人に、日に当たろうと思って散歩をしたとか言ったら何を言われるかわからない。
「出歩いているから治らない。時間があったら爪を揉め、湯たんぽを抱け、怠けるな!」
と言うに違いない。治らなかったらぜんぶこっちの努力が足らないと言うだろう。
すでにわたしは彼の本を読んでから5年以上湯たんぽを日中も使ってきた。
それまでバランスボールに座って鍛えてきたけれど、湯た…[全文を見る]
思えば自体はもっとシンプルなことだったんだと思う。
わたしは平地でひたすら自転車に乗り、ひたすら歩く仕事をしていた。
その後山で自動車暮らしをしていて、立ちっぱなしの仕事をして、体力が落ちた。
冬場水が凍結する度食事が少なくなり、ストレスもあって徐々に痩せた。
わたしは脂肪がつかない体質なのだと思う。だから筋肉が落ちたらそれきり痩せる。
それがあるとき住環境の悪化を引き金に限界に達した。
早く静かで空気のいいところへ引っ越して、筋肉をつけていたらよかった。
いま思えばそれだけだった。
でもわたしが自閉症者で聴覚過敏が命取りになるとか、
脂肪がつきにくく筋肉頼みな体質だとか、
そういうことは、それこそ多くの患者さんを診てきた医者にしかわからない。
仮説の世界で斬新な治療と劇的な体験を求めている医者ではだめだった。
「西洋医学では対処しきれない根本的な問題を、私たちはより自然な形で」
「生来の力を引き出す」
「従来の医学が無視してきた心にアプローチすることで」
あれ以来こういう治療を高らかに称揚する医者には警戒を怠らない。
こういう人達は医者ではあるものの、自分が学んだ医学に絶望して、よく知らない真偽不明の世界に首を突っ込んでいることがある。
鍼灸であれ、漢方であれ、にわか知識のまま現実離れした期待を起こさせるようなことを患者に言うことがある。
そして結果が出ないと、高額の時間と自費診療の費用を払ってきた患者を責める。
自分の仮説が患者によって裏付けられることを望んでいるので、結果が出ないのは断固患者のせいでなければならない。自分の説には問題はないからだ。
ある日、倒れる前から結婚!結婚!ぼくと結婚!と言い募っていたもちおと結婚した。
もちおはわたしの部屋に越してきて、27㎡二人暮らしが始まった。
間もなくもちおも急速に具合が悪くなり、紆余曲折を経てわたしはようやく悟った。
部屋が悪い。人間が住むのに向かない。
眠っていても意識していなくてもうるさいものはうるさいし、まぶしいものはまぶしい。
ということで、有り金を叩いて引っ越した。徐々に身体の調子はよくなった。
すすめられていた漢方薬を受け取るため、久しぶりに通院し、その話をした。
女医はみるみる不機嫌になった。
この人は自分の仮説を裏付ける形で患者の体調が上向きになるのを望んでいたんだと思った。
何か精神科医の書いた小説みたいな体験談でも読んで、それに憧れていたんだろう。
本のネタになるようなドラマチックな症例や特殊な患者を望んで、精神科医の訓練もないまま、内科医から転向しようとしているんだろう。
わたしがこの状態で電車に乗って片道一時間の通院をするのはたいへんなことだった。
病院の場所は遠いし、アロマやなんかは保険外診療だと言われ、何かとお金もかかった。
でもわたしはとにかく早くよくなりたくて、言われた通りひたすら横になって過ごした。
いま思えばアスペルガー症候群特有の「言葉通り真に受ける」だったとも思う。
さらにいま思えばあの女医は、にわか精神病知識でわたしを鬱病と思ったんだと思う。
そして付け焼き刃の診断で、鬱病はひたすら寝ていろを発動したんだと思う。
あるときいよいよ通院は無理だという体調で電話をかけたところ、女医は
「またやる気がなくなっちゃった?」
と、幼児をあやすような口調で言った。
「あれ、この人はわたしの体調を、体力低下じゃなく意欲の低下だと思ってるんじゃ」
と思った。気付いたのがだいぶ遅かった。体重だけでなく筋力も資力も底尽きていた。
倒れた直後、やはり自然療法をうたっている女医が同じ事を言った。
わたしは当初この女医と共同で開業している医師であるダンナにかかったのだけど、
「妻は循環器の医師なので、腎臓が原因なら妻の方が」
と女医が担当になった。しかし女医はなんだか心理学にかぶれていて、
「私はカウンセリングもやっているの。夫が私を薦めたのはそれだと思う」
と言って、アロマやら何やら処方され、生い立ちを探られたりもした。
「動けるときは自転車で買い物に行ったりしているんですが」
「あ、そんな体力あるんだ?」
おい。
「一人暮らしなので自分で食事を買いに行かないと…[全文を見る]
どうしたらいいかというと、たくさん歩いてたくさん漕いで、筋肉をつけることだ。
でも体力ないときにそれをやるのはほんとにしんどい。
湯たんぽ医者を見限った理由の一つは
「とにかく寝ていること、筋トレなんてとんでもない」
と言ったことだった。
「寝てると体力落ちるのが心配で」
「それでも仕方がない!」
でも、それで体力落ちても責任取ってもらえないよね。
横になってると本を読める。あっという間に何百ページも読んだ。
座ってるだけで大幅にリソース食ってるんだな。
でもやばいじゃん、寝てばかりいたらもっとやばいじゃん。死ぬじゃん。
気功の本に「そのままの姿勢で丹田に意識を集中させながら静かに呼吸します。(最低5分)」とか書いてあるんだけど、5分がこんなに長いのはなぜだろう。ネット見てる5分は一瞬なのに。
五千円を超える古本をamazonのレビューだけで買ってよいものだろうか。