ある日、倒れる前から結婚!結婚!ぼくと結婚!と言い募っていたもちおと結婚した。
もちおはわたしの部屋に越してきて、27㎡二人暮らしが始まった。
間もなくもちおも急速に具合が悪くなり、紆余曲折を経てわたしはようやく悟った。
部屋が悪い。人間が住むのに向かない。
眠っていても意識していなくてもうるさいものはうるさいし、まぶしいものはまぶしい。
ということで、有り金を叩いて引っ越した。徐々に身体の調子はよくなった。
すすめられていた漢方薬を受け取るため、久しぶりに通院し、その話をした。
女医はみるみる不機嫌になった。
この人は自分の仮説を裏付ける形で患者の体調が上向きになるのを望んでいたんだと思った。
何か精神科医の書いた小説みたいな体験談でも読んで、それに憧れていたんだろう。
本のネタになるようなドラマチックな症例や特殊な患者を望んで、精神科医の訓練もないまま、内科医から転向しようとしているんだろう。
