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Tips:「話題」は“北海道/札幌/中央区”の様にスラッシュ(/)区切りで下位の話題を作り、重層化することができる。
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ネット・バカ インターネットがわたしたちの脳にしていること ニコラス・G・カー
原題は”THE SHALLOWS What the Internet Is Doing to Our Brains”

脳の可塑性は従来考えられていたように若いころに限ったものではなく、生涯続くものである。
たとえば視覚を失った人が点字を学ぶと視覚領域は指先の神経を司ることにとって代わる。
この事実は希望と共に大きな危険に注意を喚起する。
脳はテクノロジーの進化に応じ、使用頻度の少ない領域を使用頻度の高いもののために文字通り作り替えられ
脳の形態が変わると人はそれ以前の状態と比較することが出来ないため、それに気…[全文を見る]

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「母がしんどい」 田房永子

「ちょっと天然で空気読めないけど子煩悩でいいお母さん」
と、よく知らない人からは思われている母に育てられた著者の苦悩を描いた漫画。
悪霊が出てこない「シャイニング」みたいな漫画だった。
「いますごい怖い漫画読んでる」と言って夫に見せたらなになに~?と覗いた顔が凍りついてた。こわ!
花輪和一の「刑務所の前」を読み、頭の上から「100%自分の味方」な自分がぴょこっと出てきて自由になるところがよかった。
変に分析したり説教したり憐れみを乞うような押し付けがましさのないいい話だった。

Amazonのレビューはおおむね共感の…[全文を見る]

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バイロケーション 法条 遙

神出鬼没のドッペルゲンガーが現れる「バイロケーション」という現象に悩まされるヒロインを描いた話。
ホラーというより謎解き要素の多いSFサスペンスで、後半は切ないラブストーリー展開だった。
読みやすくて一気に読めた。kindleで198円は安かった。

とぼしい親の遺産をやりくりして暮らす忍は画家志望でもうすぐ30歳。
政略結婚目的の婚約者を持つ名家の長男、勝と秘密裡に入籍しており、実質専業主婦。
ある日買い物先で「さっき同じ番号を持つ一万円札を持って買い物に来た」と偽札作りの嫌疑をかけられる。
そこに呼ばれた警察官加納か…[全文を見る]

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「死の如く強し」モーパッサン

不倫続けて十二年という熟年カップルが寄る年波に勝てず、若さに嫉妬し老化に怯えてギギギとのたうつ話。
「八方から押し寄せる老齢の無数の攻撃が目に見えない刺し傷のように夫人の胸を痛め始めてからというもの」
やめろ!もうやめろ!二十代か三十代前半までに他人事として読みたかった。
恋とはなんと辛く滑稽なものでしょう。六根清浄、六根清浄。

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色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

ハンサムボーイの受難を描いた物語だった。
顔立ちがよく家柄がいいことのメリットデメリットが浮き彫りになっていた。
「なぜこんなことがおきるの?!」「ハンサムだから」「お金持ちだから」
なしに考えられないあれこれが起きる。

「神の子どもたちはみな踊る」の「蜂蜜パイ」が好きな人は好きかもしれない。
と思ったらヒロインの名前が「蜂蜜パイ」の娘の名前だった。

「すーぐ読めるわよ!あっという間!でもなんだかぜーんぜん!わけわかんない」
と言いながら毎回村上春樹の新作を買う継母ちゃんを見て春樹すごいなと改めて思う。
ネットを見るようになって目が滑ることこの上ない今日この頃、驚愕の読みやすさであった。

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愛子とピーコの「あの世とこの世」

オカ板まとめスレみたいなものを予想して図書館で借りてきたけど、タイトル詐欺だった。
精神世界とオカルトについて書いた本かと思ったら、不思議話を枕に話は始まったけれど、
江原の思い出 →江原への疑念 →江原批判 →社会批判 →戦後教育批判 →女性批判
と、いつの間にか桶屋が儲かりだし、女性と母親と若い女&その子供たちをひたすらこき下ろすという意外な展開に。

×2の佐藤愛子は離婚するなんて我慢が足りないと言い切るし、ピーコはピーコで
「相手の立場に立ってみてあげる力がないのかしら」
と熱く語りながら一貫して妻…[全文を見る]

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蜘蛛女のキス / プイグ

悲しい話だった。人権と搾取について考えさせられた。

翻訳者野谷文昭さまにおかれましては、

・フロイト他心理学者による同性愛についての見解を章立てするほどの長文脚注とするのはやめていただきたい
・後書きで核心部分、ならびにラストのネタバレを無邪気に披露されるのは自重していただきたい

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「エクソシストとの会話」島村 菜津

感動していますぐカトリック教会の御聖堂に行きたくなった。

「エクソシスト急募」島村 菜津

確かにコピペは便利だけどさ、どの辺加筆したの? え、これでおしまい?

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アガサ・クリスティー 「第三の女」

被害者が誰かわからないという話だったけれど、被害者が誰かはわかった。
犯人は今回もわからなかった。

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「ぼくの美しい人だから」

背表紙のタイトルだけで作者も表紙もあらすじも読まずに図書館で借りた。
「かつてこれほどそそられないラブシーンがあっただろうか」「誰得?!」「これはジャンルはなに?」
と首をひねりながら読んだけれど、徐々に引きこまれて最後まで読んでしまった。

ちょっとムイシュキン公爵とアグラーヤの生まれ変わりみたいだと思った。
これまで読んだラブストーリーでいちばんいいお話だった。片岡義男の解説も秀逸。