この人と話をしてから数週間音がしなかった。
その間、わたしは朝型生活を目指し、眠れないなりに比較的規則正しく暮していた。
いまも音の正体はなんだろうと気になっている。
観察可能な、物理的に音を出す何かがあるんじゃないかとまだ思っている。
何があんな音を出すんだろうとずっと考えている。
音の発生源に近づいてもっとよく聞きたい。
わたしはその音が気に入っているのに、滅多に聞けない。
さっき発言小町のまとめを徹夜で眺めていたら、久しぶりにあの音がした。
(身体壊すよ、って言ってるのか)と思って、音のする方を見た。
「でもさー、もっと何か具体的に言ってくれないと」と独り言を言ってみた。
珍しく、音はすぐに止んだ。
何となく済まない気持ちになった。
この人はそういう能力があると自負していて、始終誰かの霊を供養したり霊視したりしている。
以前もっとはっきりこれは生きている人間じゃないですね、というものを見たときに
「近所に神社があるでしょう。そこの樹の精ですって。妖精みたいなものね」
と言われたこともあった。
「嫌(な音)じゃなかったでしょう?」
「はい」
「ご守護霊さまよ。同じ人じゃなくて、何人もね。心配してたみたいよ」
えー、オカルトめいた音じゃないのにー。
でも、考えてみると音が聞えるのはたいてい徹夜したり夜更かししたりしている時だ。
その頻度が高い時期に聞え始めたので気付かなかった。
でも、この音がもちおに聞えないのはどうしても腑に落ちなかった。
とにかく物理的なくっきりした音なのだ。
さて、少し前にこの話をある人に話したところ、その人は「ああそれ、」という顔で
「ご守護霊さまよ」
と断言した。
「え」
「一人じゃないわね・・・・・・・・・」
目をつぶって何か数えている。
「ハチ・・・キュウ・・・九人ですって。あなたその時、疲れていたんじゃない?」
なんですと?
見ると止む。ならば見なければどうなるか。
わたしは一人きりの部屋で小芝居を始めて見た。
何も聞えなかったかのような顔をして、小町を眺め続ける。
(ピン!)
音がした。でも見ない。
(・・・ピン!)
さっきより早い間隔で音がした。見なければ早くなるのか。
(・・・ピン!・・・・・・ピン!・・・・・・ピン!・・・ピン!)
まれにしか聞えない音がどんどん鳴り始めた。
(ピピン!・・・ピピピン!・・・ピン)
わたしは確信した。この音はわたしの気を惹くために鳴っている。
また別の日のこと。
わたしはもちおと喧嘩をして、書斎に布団を敷いて横になっていた。
そして怒りでぷんぷんしながら小町のログを眺めて気を紛らわしていた。
機械的にリンクをクリックして無為に時間を潰していると、突然あの音が聞えた。
わたしははじめてぎょっとした。
これまで音が聞えたのは寝室だったので、そこに何か音がする理由があると思っていた。
でも書斎は寝室の反対側にあって、窓の外は通路だ。
そして外が暗い時間に音が聞えたのもはじめてのことだった。
音は天井の白熱球が並んだ照明の方から聞えた。
(天井の白熱球の中で音がしているんじゃないか)と考えてみた。
でも寝室の天井付近には白熱球はないし、書斎の灯りは消していた。
さらにおかしいと思ったのは、音がした方をわたしが見ると、明らかに音が止むことだった。
妹にこの話をしたところ、なぜか妹は眉をひそめ、「やめてよ」と言った。
「え、なんで?」
「もー、やだそういう話」
わたしが幽霊か何かの声を聞いたかのように怖がっている。
「ちがうよ、すごくはっきりした物理的な音だもの」
「でももちおさん、聞えないんでしょう?」
「俺は聞えない」
「ほら~!」
「もちおは耳が悪いんだよ!」
「なに、どうしたの?!」
怯える妹を見て甥も恐がり始めた。わたしは予想外の反応に面食らった。
ただの音の話なのに。
でも、その日の音はベランダの外ではなく、部屋の中の天井の隅の方から聞えた。
そして外は晴れていた。雫がどこかに当たる音ではないらしい。
天井付近に音が出るようなものは何もない。
音が出る条件がわからないので、わたしは音がますます気になってきた。
「幻聴じゃないの」
と耳が悪いコミュメンバーもちおがいぶかるのでムカついた。
もちおはmixiで「耳が悪い」コミュに入っており、日頃から聞き間違いが多い。
体質的に一方わたしは聞えすぎて具合が悪くなるくらい。
わたしはじれったく思いながら次の音を待った。
土曜日の明け方の部屋はしんとしている。
(…ピン!)
「ほら! ね、いまの聞えた?」
「聞えない」
「え~」
小さいけれど、こんなにくっきりはっきりした音なのに、どうして聞き逃しちゃうの!
しばらくそんなやりとりを続けたけれど、とうとう最後までもちおには音が聞えなかった。
わたしが一人で起きている時にそんなことが続いた。
ある日、もちおが家にいるときに音が聞えたので、急いでもちおに何だと思うか聞いてみた。
「何の音?」
「聞いてなかったの?」
「うん」
「ちょっと待ってて。また聞えたら言うから」
しばらくしてまた音が聞えたので、急いで「ほら!」ともちおに伝える。
「これ、何だと思う?」
もちおはきょとんとして言った。
「なにも、聞えない」
数ヶ月前からときどき聞える不思議な音の話
金属の櫛の歯をはじいたような、水琴窟のような、小さいけれどはっきりした音が聞える日がある。
どこから聞えるのかわからない。音のする方を見ると音が止む。
最初に聞いた日が雨上がりだったので、はじめは窓の外で雨の雫が何かに当たっているのだと思っていた。
でも、雫が垂れているにしては音が聞える間隔が安定しない。
気になって耳を澄ますとしばらく聞えない。
来週から学校やけどこんなぎりぎり生活でやれるんか。
チャリ乗りシンガー家の前を通過なう。今夜は午前様か。
やさしいレスをありがとうございました。
これからも私たち檀家のために他力本願寺の住職業がんばってください。
なんだかげんきでないからbantowさんちょっとなんか面白いこと言って。
お風呂に入って体を洗うはずがいつのまにかお風呂掃除になってしまったはてこに呆れている。
「あなた最近お風呂場ばかり磨いてるじゃない」
「お台所もトイレも磨いてるわよ」
「女は磨いてるの?」
人はなぜオネエ言葉を使うと思想もオネエになるのでしょう。
ここ数年、ケーキは胃に堪えるし、アイスの入ったデザートは体が冷えるし、袋菓子は原材料を厳選しないと舌がぴりぴりするので、気晴らしに何か食べるのが難しかったんだけど、豆腐を食べればいいんだと気がついた午後。おやつだったらこの値段でもいい。