家に子ども大百科事典というシリーズがあり、国語、算数、理科、社会、英語、美術・音楽、家庭と教科事に書籍がわかれていた。
当時家に百科事典を置くのが流行っていたようで、事典は他にもあり、親も買ったまま中身を読まず、事典好きのわたしだけがちょくちょく広げて眺めていた。
その中の国語の項目におすすめ書籍が挙げられていて、漠然と
「普通これらを大人になるまでに読むものなのだろう」
と思っていた。
それで後年「人形の家」「トムは真夜中の庭で」「阿Q正伝」「初恋」「かもめ」などを目にしたとき、ああこれだこれだ、と思ってすぐに読んだ。
いま思うとあれはだいぶ役に立った。おかげで読書の幅が広がった。
誰にも強制されず、自分のペースで良書に触れることが出来た。
鵜呑みにしてよかった。わたしの教養の何分の一かはあのこども事典で出来ている。
/わたしが子どもだったころ