いなばの白うさぎ 12
八上媛のことばを聞いた八十神たちは、おこりました。
「あんな男のどこがいいのだ」
そして、みんなで「大国主命を殺してしまおう」と相談したのです。
/いなばの白うさぎ
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いなばの白うさぎ 12
八上媛のことばを聞いた八十神たちは、おこりました。
「あんな男のどこがいいのだ」
そして、みんなで「大国主命を殺してしまおう」と相談したのです。
いなばの白うさぎ 11
八十神たちは、八上媛のやしきへ着きました。
八十神たちは、かわるがわる「私のお嫁さんになってください」と、
八上媛に求婚しました。
ところが八上媛は、
「私は、あなたたちの妻にはなりません。
私は、あの大きな袋を背負っている大国主命さまの妻にしていただきます」といいました。
いなばの白うさぎ 10
うさぎは喜んでお礼をいいました。
「あんな意地の悪い八十神たちは、八上媛を妻にすることはできません。
八上媛は、きっとあなたのお嫁さんになりますよ。みていてごらんなさい」と。
うさぎは、蒲の穂をたくさん集めました。
そして、その上で休んでいると、うさぎの体は元通りになりました。
いなばの白うさぎ 9
そういうと、うさぎは「うわーん、わーん。痛いよ、痛いよー」と、
大声で泣きだしました。
うさぎの話を聞いた大国主命は、かわいそうに思いました。
「川口へ行き、真水で体をよく洗いなさい。
そして、蒲の穂をたくさん集め、その上で寝ころんでいなさい。
そうすれば、すぐよくなるから」と、教えてやりました。
いなばの白うさぎ 8
すると、最後に並んでいた鰐が怒って、いきなりわしをつかまえました。
そして、体の皮をはいでしまったのです。
痛くて泣いていると、さっきここを通った八十神たちが、
毛がはえる方法を教えてくれました。
教えてもらった通りに、海水で体を洗い風に吹かれていると、
体中の皮がこわばって、びりびりさけてしまったのです。
いなばの白うさぎ 7
わしは、十・五十・八十・百・二百・・・と数えながら、
鰐の背中の上を、ぴょんぴょん渡っていきました。
そして、もう一足で岸へあがろうとした時、ゆだんして
大声でさけんでしまったのです。
「やーい、やーい。まぬけな鰐め。うまくだまされたな。
わしは、ただ本土へ渡りたかっただけだ」と。
いなばの白うさぎ 6
「おまえとわしの仲間、どちらが多いか、比べてみようじゃないか。
あの気多の岬まで、一列に並んでごらん。
そうすれば、わしが数をかぞえてやるから」
鰐にそういったのです。
鰐たちはすっかりだまされて、海の上にずらりと並びました。
びっくりするほどたくさんの鰐でした。
いなばの白うさぎ 5
そこへ通りかかったのが、大国主命。
「うさぎよ、なぜ泣いているのだね」
「わしは、隠岐の島に住んでいたうさぎです。
なんとかして本土へ渡りたいと思い、鰐をだましました」
「どうやって、だましたのじゃ」
いなばの白うさぎ 4
八十神たちのことばを信じたうさぎは、早速海につかりました。
ずぶぬれになったうさぎは、よたよたしながら高い山へ登り、
そこで寝ころんでいました。
ところが・・・。
海の水がかわくにつれ、体中の皮がひきつり、びりびりさけました。
うさぎは、ひりひりする痛みにたえかね、「痛いよー、痛いよー」と泣いています。
いなばの白うさぎ 3
八十神たちが因幡の気多海岸を通りかかると、毛のないはだかのうさぎが、
地べたにころがり苦しんでいました。
それをみた八十神たちは、
「うさぎよ、毛をはやしたければ、海の水につかり、高い山の上で風に吹かれて寝ているがいい。
そうすれば、すぐ毛がはえてくるぞ」と、うさぎをからかいました。
いなばの白うさぎ 2
「わしらの荷物を持って、後からついてこい」
八十神たちは、末っ子の大国主命に命じました。
ひとのいい大国主命は、みんなの荷物を背負い、八十神たちのあとをついていきます。
八十神たちは、大国主命のことなどかまわず、どんどん先へ行ってしまいました。
いなばの白うさぎ 1
大国主命には、八十神といって、おおぜいの兄弟がいました。
父の名は、天の冬布。
母の名は、刺国若比売。
ある日。
八十神たちは、因幡の国に「八上媛」という美しい女性がいると聞き、
求婚するため因幡の国へでかけることになりました。