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学生時代の思い出のことを語る

小学一年のある日、指名制で班を作る企画を担任が出してきました。
生徒は順番に指名され、一緒の班になりたい生徒の番になったら挙手して

「ぼくは・わたしは○○さん・くんと同じ班になりたいです。
 なぜかというと○○さん・くんは○○だからです」

の、○○の部分を埋め、クラスの前で宣言して同じ班になるわけです。
さて、わたしの番になりました。予想外に多くの手が挙がっています。わお。
担任に当てられたしらきはらきよみちゃんが言いました。

「わたしはくたびれはてこさんと同じ班になりたいです。
 なぜかというとくたびれはてこさんは絵が上手だからです。」
するとそれまで流れに任せてきた担任が初めて顔を上げ、険しい顔で言いました。

「絵が上手というのはがんばってることじゃないからダメ。何かがんばっていることを言いなさい」
さっきまで手を上げていた一年坊主たちはいっせいに手をおろしました。
昼夜を問わず授業中でも休み時間でもお絵かきがんばってるのに。
ちなみにドッジボールが上手、計算が上手、音読が上手などはOKでした。

その後わたしはこの担任だった間ずっと班決めで所属する輪がなく
最終的に人数調整でどこかに入る学生生活を送りました。
絵を描いているとどこかやましい気持ちになるのはこのときのせいかなと最近思います。