20:00~の再放送分 視聴中。 テーマはレオナルド・ダ・ヴィンチ。
マルチスペクトルカメラという 特殊なカメラで撮影し、
絵には一切手を加えずに、その絵が描かれた500年前の状態を
画面上に 復元する、というのをやっていた。
復元されたのは、チャルトリスキ美術館(ポーランド)所蔵の
『白貂(しろてん)を抱く貴婦人』(1490年頃)。
撮影により、のちの時代に手を加えられた部分が 判明し
(どこに 筆を加え 色を重ねたか)、画面上に復元されたこの絵は、
背景が明るめの藍色になり(現在は黒)、服の色も鮮やか、
レオナルドの手によるぼかしや 細部の描写も復元され、
表情も 現在のものより柔らかく見える。
これまで、この絵が 本当にレオナルドによるものかどうかを
疑う専門家もいたというが、そう見えた理由が、これではっきりしたという。
後世、ほかの者によって 加筆修正された部分が、
レオナルドの腕に 及んでいなかったからだ。
そのため、これまでは、この絵は レオナルドの作品にしては、
真っ黒な背景は 人物とのコントラストが強すぎ、
ぼかしによる 人物の表情の柔らかさも表現できていない、
つまり これを描いたのは レオナルドでは ないのではないか、
と 見る専門家が いたのだ。
日曜美術館のことを語る