むかしむかしそのむかし、農民が日本の大半を占めていた時代には、酒はたいそうなご馳走で、婚礼の席で嘗めるのがせいぜいだった。大半の人が食うや食わずの貧しい時代の酒なら「ここまでしてやったのに、この好意を無碍にするのか」という声が出るのもわかる気がする。たまのことだし。
浴びるように酒を飲む、飲ませるが大盤振る舞い、豪勢な印象なのはその名残りなのだろうと思う。卵がご馳走だった時代に定着した出汁巻き卵のお寿司とか、肉が幻だった時代に豪華料理の席を占めたステーキとか、砂糖が金のように貴重だった時代の甘すぎるお菓子みたいに。しかしいつまで名残るんだ。
「我々は断固、伝統ある仕事関連のただ酒の席の消滅と戦っていく所存である!」という人々はどこへ行くのか。
宇野ゆうかのことを語る
