- ---人生の青二才----- 小熊秀雄
生き抜くことの難かしさに
なげかはしい心で
思ひわずらふことよさう
私の最愛の友よ
私はそれよりも死を手招くことで
一日を生きのびようと思ふ
そして死が迎へにやつてきたら
お前を招いた覚えがないとうそぶかう
楽しい我々の人生よ
これほどまでに精神を砂利のやうにされて
それでゐて君と僕とが突立つてゐることに
ほんとうの意義のあることを感じ合はう
犢をたらふく喰つた瞬間の勇気をもつて
蕃人のやうに喧嘩を売りにゆかう
我々はまだ人生の青二才だ、
がまんのならない一秒間のために
元気を出せ
