ポニーテールとハイヒール
ラッシュアワーの前の、けれど空いてもいない地下鉄の車内で制服の似合うポニーテールはイライラしていた。同じくらいキュートな--ニキビあとがジャガイモみたいなところを除けば--カレシと喧嘩したわけではない。でも少年が、ときどきのこっちを向いてニコっとするものだから、ポニーテールは必死でイライラを隠しておかなければならなかった。うれしいはずなのに、やさしいカレシは自慢のはずなのに、それよりイライラをこらえる疲労感がたまっていく。
「いったい誰なの!? もうやめてよ!!」
アタマの中で悲鳴をあげても、誰にも届か…[全文を見る]
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