問題のあるレストラン、ようやくちゃんと見る事が出来た。
私はこれ、凄く好きなドラマだった。
初回で、これは別に、女性に優しいフェミドラマじゃない、と思ったし
それは真木ようこが唐突に発した「女も幸せなら男も幸せになはず」というセリフに集約されてると思ったけれど、それはその通りになってたと思う。
今、この種の社会の理不尽が(ようやく)表面化しているのは女性側だから、どうしたって女性の主張を軸に描く事になるし、だけど、性別関係なく被害と加害の関係はかなり流動的である、ということは端々にきちんと描かれていたと思うし。
あそこで起こったようなセクハラが事実にはない、なんて事はないし、ああいう事は、本当に、ある所にはあるし、会議室で裸にする「よう」なことは、事実ある。同時に日常に、理不尽な扱い、はあふれてる。それは長年、社会から「女子ども」と、一人前扱いされなかった事実と、1人前扱いしない、という理不尽だ。
実は、それが、ようやく表面化するようになった、のは、つい最近の事なのだ、と思う。そしてその表面化の為に、ずっと戦ってきた人たちがいてその戦ってきた人たちが手を叩いてしまう気持ち、私はちょっとわかる。
そうやって理不尽と戦ってきた人たちがいるから「女が幸せなら『男も』幸せ」っていう構図を、今、描ける、ということだ。そこに思わず拍手喝采してしまうほどに、社会は、まだ。
雨木はあっくんかもしれないし、傷ついた女の子達は何番目かの傘泥棒だと思うし、それは、真木ようこだって。
でも、このドラマ、傷つけられたら傷つけていい、事にはしてなかったと思う。
傷つけられたら、「傷ついた」って言っていい、ってなってた。
被害者にならない、被害を感じる事を避けられる人は実はいると思うけど、加害者にならない人間なんていない。
私は、3人の女の子達が、満月を見上げて「ビジネスチャンスのがしたね」って呟く所好きだなー。
伊達さんがもう一度、あの大事な友人と予約してくれる所も好き。失敗しても、問題が起きても、そこで終わりじゃない。「続けよう」って真木ようこがいってたじゃない。「続ける」事で、失敗は失敗で終わらない事があるんだよね。
土田と西脇が、最後にレストランの前でため息をつく所も好き。あ、「仕事」をそれぞれのやり方で大事にしていたんだとわかる。(大事にする仕事の内容はそれぞれだけど)。
ベビーカーを運んだ後に、もう一度「子どもいるなら家でくえよ」って言わせたのも、よかった。