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読了のことを語る

萩尾望都「なのはな」

「チェルノブイリの汚染された土地には誰も住めません」
というモノローグに、「『高濃度汚染を受けた土地』の意ですが、イメージ内のリフレインとしての表現とご理解ください」という注釈がついていた。

その事が、ぐっと哀しく、辛い気持ちにさせる。

哀しい気持ちになったのは「表現に利用した言質を取って、大騒ぎする人たちがいるから」だとか、「表現」に対してのことじゃないよ。もちろん。

そういう注釈を入れなければならないほどの現実が起こったんだ、ということが、やりきれないと思ったのだ。