『なのはな』
「プルート夫人」や「雨の夜ーウラノス伯爵ー」は、萩尾望都にしては直接的で、萩尾望都らしい巧さはないと思う。ないんだけど、ないからこそ「とにかく伝えなきゃ」と描いたようにも思える。
特に、最後に入っている「なのはなー幻想『銀河鉄道の夜』」は、さすが萩尾望都って感じ。
この書き下ろしが入らなければ、ただひたすら原発を批判する本、になっていただろうにこの一本が入っているから、読める。(もちろん、ただひたすら原発を批判する本、でもいいんだけど、これ一本はいってるだけで、この本が持つ主張がぐっと受け入れやすくなる)