id:hide-psy
勝手に引用のことを語る

佐野君はダディさんが来ていることをまったく知らなかった。
楽屋に訪れた人たち、一人一人の方達との応対の最後に、ようやく二人は向かい合い握手を交わすことになった。
この瞬間がこの日の、予期せぬもうひとつのアンコールだった。
ダディさんと向き合ったとき、佐野君の目から光るものが流れ落ちていた。
言葉にならない何かがそこに行き交っていたのだ。
それを感じた僕はまた眠い目をこするふりをしようとしたが、今度はそれではすまなかった。

伊藤銀次
http://ameblo.jp/ginji-ito/entry-10928797729.html