id:dominique1228
勝手に引用のことを語る

 ある日突然スーツを着た人たちが高級車でやってきて、夢物語のような復興計画をたくさん話したことがありました。「これさえ実行できればすべてがよくなる。前よりももっと豊かになる。雇用も生まれて苦しい思いをしなくてすむ。あなたを助けたい」と言って豪華なお弁当を配った。……私たちが望む望まないにかかわらず、ここの住人ではない推進者の周到な計画にすべてを急がされたのはすごく悔しいことでした。 
――志賀理江子ほか『螺旋海岸 notebook』