つか「ノーノー・ボーイ」、男目線に寄りすぎなとこはあるけど(何せ60年とか前に書かれた話である……)、いい小説だと思うからみんな読んだ方がいいです、とりあえずは図書館ででも。俺も友達に借りて読んだんだよね(もちろん、買って読むに越したことはないですよ)。
イチローの友達で「ノーノー」じゃなかったのにイチローに親切ないい奴、ヨーロッパ戦線で受けた傷が治ってないケンジの独白が泣けるっつーか、ただの一庶民から見た戦争なんて陣営の如何を問わずこんなもんでしかないよなあ、って思えるんですよ……。
戦時中の日系人、「ノーノー」ではなく「イエスイエス」と答えて戦争に行った人たちも、それはそれで洒落になんない地獄を見ているわけで。
「Go for Broke」「442連隊」あたりでググればすぐ分かる事ですが……(他の部隊のおよそ3倍の死傷率ってさぁ)。
ブラジルでも「ハポネス・ガランチード」、「日系人は折紙つき」と言われているような日系人の勤勉さ、規範を忠実に守るところは、アメリカでも他の多くの国でも称賛すべき事と言われてます。
けれど、その同じ気質がひょっとしたら、大戦中のアメリカでは、多くの人を戦場で死に追いやり、あるいは生涯治らぬ傷を心身に負わせ、また、「ノーノー・ボーイ」たちを苦境に追いやったのかも知れない、とかって考えると、なんていうか、
「真面目で働き者なのは基本的に良いことだけど、それにも例外はやはりあるのか……」
とか思っちゃったりします……。