★一方の『ミケランジェロ』ですが、著者があとがきで書いておられるようにミケランジェロを書名に掲げた新書は実に、1939年に岩波新書の一冊として刊行された、羽仁五郎(はに・ごろう:1901-1983)さんの『ミケルアンヂェロ』以来のことのようです。奇しくもこの『ミケルアンヂェロ』が刊行された年にお生まれになったのが木下さんです。木下さんはミケランジェロを「持続する芸術家(サステイナブルなアーティスト)」と評します。成し遂げた仕事に満足せず、常に新しい仕事、新しい表現、新しい問いへと向かった生涯だったと。
★木下さんはこう書きます。「ミケランジェロの作品は、いわば、問いを投げ続ける。その問いの波紋が作る形である。/だから、われわれは、ミケランジェロの作品の前に佇って、まず、その問いに耳を傾けなければならない。〔・・・〕作品と向かい合い作品をめぐって観ながら、その問いかけるものに耳を傾けるとき(美術作品を観ながら耳を傾けるのである)、突然目くるめくような、言葉にならない感動に包み込まれる――そんな瞬間が訪れる。/そのとき、作品が問いを発しているのか、それを観ている自分が問いかけているのか、どっちがどうなのか、一瞬はっきりしないような感動に包まれている。/おそらく、その作品を制作している作者本人も、その制作途上の作品(未生の作品、まだ形になりかけの物体)が問いを投げかけているのか、その石を削っている自分が問いを石へ投げ出しているのか、区別がつかない経験をしているにちがいない」(119頁)。
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ミケ様――――――!!!
だいしゅき☆
なんどもいうけどお友だちになりたいっす!