id:florentine
読了のことを語る

アメリカ音楽史
ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで
著者: 大和田俊之
http://www.bookclub.kodansha.co.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2584972
 
そのサウンドと<歴史>はいかなる欲望がつくったか

ロック、ジャズ、ブルース、ファンク、ヒップホップ……音楽シーンの中心であり続けたそれらのサウンドは、十九世紀以来の、他者を擬装するという欲望のもとに奏でられ、語られてきた。
アメリカ近現代における政治・社会・文化のダイナミズムのもと、その<歴史>をとらえなおし、白人/黒人という枠組みをも乗り越えようとする、真摯にして挑戦的な論考。

2011年サントリー学芸賞[芸術・文学部門]受賞
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うわーん! 凄く面白かったけど、わたし、アメリカ史自体(音楽はもちろんのこと! だってジャズにしろカントリーにせよ、ミュージシャンの名前くらい知ってるけど曲名と曲が一致したりしないもん><)知らな過ぎて多分きっと十全に楽しめてないよー(涙)
id:SIMPLETON氏、もしよかったら読んでやってください、たぶんピンチョンの『ヴァインラインド』に出てきたような音楽を知ってそうなひとが読んだほうがずっと楽しめるとおもう ボブ・ディランやスライ・ストーン、JBやMJはもちろん、山ほどアーティスト名あるYO!
で、個人的にツボったのは、
「中世ヨーロッパにまでさかのぼるバラッドの伝統と、アフリカや南米大陸経由でもたらされた黒人文化の系譜。この二つの文化の融合を象徴するのがエルヴィスであり、彼が背負うことになった音楽史/文化史の重みに比べれば、ビートルズやローリング・ストーンズのメンバーは少しばかり音楽的センスに恵まれた青年たちにすぎないのだ」
てとこ。チョー肯きのひとになってました
先日から気になってるヒスパニック、ラティーナの影響についても語られてたし! あとソウル/ファンクフューチャリズム、サン・ラとか? そのへんもあるし、あと「ストーンウォール」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%AE%E5%8F%8D%E4%B9%B1)についてとかも
それから、じぶんがヒップホップ、ラップ、R&Bについて魅かれるのかっていう理由、それはやっぱりここにあるように「間テクスト性」とか「作者」の問題、べつの言葉で云うと「現代藝術・文学、ポストモダンの問題」ってことなんですが、やっぱ、それで合ってるんだよな、てこともちゃんとわかるように説明してもらって助かりました じぶんでそうだと思ってても、へんに中途半端だとモヤモヤしちゃうところがあるから
門外漢すぎてわたしの頭が追いつかないのと非常に多岐にわたる内容のせいでへろへろですが、読んでとてもよかったです
アメリカ音楽のみならず、アメリカ文学がお好きな方にもきっとおすすめ☆
このかたの他の著書もよんでみようかな、と♪