平成22年度 演劇アウトリーチ事業
平田オリザ講演会『コミュニケーション教育に役立つ演劇ワークショップ』
日時:平成22年7月27日(水) 午後1時~午後2時半
場所:熊本県立劇場 演劇ホール
「だからこの10年間、「教えないでください」と僕はずっと言ってきたんだけど、逆
に学校現場に僕が入ってみてびっくりしたことが、とにかく先生が教えたがるというこ
とですね。子どもたちが考えているのに、その先生が思っている正解を言っちゃうんで
すね。たいていそれがつまんないんですね。まずここと戦わなくてはならない、子ども
の表現が出てくるまで待つ勇気というのが一番大事なんですね。ほんとに子どものアイ
デアが出ないのか、もうちょっとで出掛かっているのか、見極める経験とか能力とかい
うのも重要になってくるだろうと思うんですね。」
「例えば、「今日読んだお話の先を考えて人形劇をやってみましょう」とか、「今日学ん
だ物語の一番好きな場面をお芝居にしてみましょう」とか、「今日のディスカッション
を利用してラジオドラマを作ってみましょう」とか、最後は集団でやる表現になってい
るんですね。なぜかというと、フィンランドに代表されるヨーロッパの小国の教育の一
番の眼目は、「インプット」=感じ方はバラバラでいい、要するに宗教や文化的な背景
の違う他民族が暮らすわけですから、感じ方はバラバラでいいと。らくがきは絶対ダメ
という普通の道徳規範を持っている、これが当たり前なんですけど、でも独裁国家から
来た人にとっては、僕のふるさとではらくがきでしか表現できなかったんだよ、という
子どももいるかもしれないんです。亡命した人の子どもとかだと。そういうことを強制
するのはよくないと、教育でそういうことを1つにまとめるのはよくないと、感受性の
部分に関して。これは良心の自由、内面の自由なので、そこに触れてはならないという
のが、かれらの教育の考え方です。
しかし私たちは1つの社会を構成しなくてはいけないので、「アウトプット」=外側
に出す部分に関しては集団である一定の成果物を出しなさいというのが、ヨーロッパの
今の教育の主流なんです。もう一回言います、「インプット」はバラバラでいい、いや
バラバラな方がいい、でも「アウトプット」成果物はある一定時間内になんらかの形を
出しなさい。これは今までの日本の国語教育とは真逆になっていることがわかると思う
んですが、今まで私たちは「この作者が言いたいことはなんでしょう、50字以内で答
えなさい」というふうにインプットを強制されて、そしてアウトプットである作文とか
スピーチは個性だからといって一人一人に任されてきた。一人一人の表現に。」
http://www.kengeki.or.jp/jishubunka/kengeki/hirata_oriza_2010.pdf
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PDFです
小中学生に国語の授業で読書感想文かかせるな(高校くらいならまあってかんじ、というか文学部にでもいくひと以外、無理にやる必要ないよあんな難しいもの!)、まして書かせたら情操教育するな、倫理関係ナイとにかくひたすら文法真面目にやってほしいといつも言ってる磯崎愛ですこんばんはw
ここにもあったけど、教えやすいように教えるんだよね
そのひとの「言語」に関わったり踏み込んだりすることって、いのちに触れること、くらいの大変さなんだけどね
て、
わたしはかんじてる