『精神病院を捨てたイタリア 捨てない日本』大熊一夫(岩波書店)
ほとんど冒頭といってもよい辺りでの、「牧畜業者」という言葉があまりに衝撃的で…… 日本の精神医療がなぜ今のようなお粗末なことになったのか、この本の第一章読めばよくわかる。
わたしには、「世間」の認知症に対するイメージ及び扱いは統合失調症に対するそれとよく似ているように見える。精神病院が彼らをどう考えどう扱っているのか、は、認知症者や高齢者介護をこれからどうしていくのか、と、直結しているように思える。
これまで『小さな村の物語イタリア』を見ててなんとなく疑問に思っていたことの幾つかが、少しわかったり納得できたりもした。
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