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読了のことを語る

『ジョコンダ夫人の肖像』E.L.カニグズバーグ(岩波書店)
作家であり画家でもある著者が、ダ・ビンチの絵を真摯に見つめて得た印象を基にして描いた、ダ・ビンチとその弟子サライ、雇い主の妻后妃ベアトリーチェ・デステの物語。
ダ・ビンチの特徴、芸術とは何か、有能なパトロンとはどんなものか、あたりに対する著者の考えがちりばめられている。美しい姉イザベラと比べられ常に二番手にあったベアトリーチェ、しかしそれを認め受け入れ見つめて育った彼女のなんと魅力的なことか。

こういうこと書くとアレかもだけど、エロは一切ない(一ヶ所だけ、もしこれで薄い本を作るならここ、という場所はある)、でもこれはJUNEだと思う。典型だと思った。