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読了のことを語る

『負けた者がみな貰う』グレアム・グリーン(著) 丸谷才一(訳) ハヤカワepi文庫
会社の大株主の気まぐれで、二度目の結婚式をカンヌであげなければならなくなった、バツイチ・40代・経理の平社員の「ぼく」。そして、カンヌといえば、カジノ。賭事など興味がなかったのに、自分の見出した必勝法「システム」にのめりこみ始め……
経理って、確かイギリスではまったく冒険心も遊び心もない人の代名詞だったはず。グリーンはそういう人がいきなり何かにかっさらわれちゃう話を描く人だなあと思う。これもそういうお話。2/3くらいまでは気分悪くなるんだけど、そっから先がすてきだった。
二回映画化されてるらしいのだけど、どちらも見たことない。なんか、「御老体」は今だったらモーガン・フリードマンとかがやりそう。