『オルガニスト』 山之口洋 新潮文庫 音楽にまつわる青春記ミステリーふう、と思って読んでたら、最後、怖ろしいことに……! 冒頭をちょっとだけ読んでからなにげなく解説をぱらぱらめくった時に、「なんで解説、瀬名秀明?」と思ったんだが、読み終わったら納得した。 憑かれた人は歯止めを失うと、壊れてしまう。壊れてる自覚もなく。 憑かれた人の物語。憑かれたかった人の物語。 さて、何を考えてあの人は、この本をわざわざ目の前で買い求めてまでわたしにくれたのだろう。