『白魔』 マッケン(著) 南條竹則(訳) 光文社古典新訳文庫
うーんこれって怪奇短編なのだろうか。まあシャーリィ・ジャクソンをホラーというなら確かにこれもホラーなのだろうけれど。
基本的には、この短編集は魔女がひとつのテーマになってるかな。
しかし一方で一緒に収録されてる『生活のかけら』は、もう一つの世界とこの世界の混ざり合った散歩というか冒険というか放浪の描写にうっとりさせられた。怖さなどみじんもなく、わたしもあのあわいの世界に漂うように歩きたくなった。
もしかしたら魔女は、そのあわいの世界の象徴なのかもしれない。著者にとって。
