まだ途中ですがこの本、すごく良いです。著者が専門職の研究家ではないためか、史料の読み方の説明がとても丁寧です。
たとえば「三好下野守」「下野入道」「宗渭」「釣閑斎」「三野州」「下野殿」「しもつけ」これは皆同一人物で、いわゆる三人衆の三好政康のことなんですが、そういう当時の文書における記名についてもきちんと説明があります。
特に書状について、その記述から何が読み取れるのか、そこからどう年代が推定できるのか、といったことが明解に説かれていて、素人にもとっつきやすいです。
今は『耶蘇会士日本通信下』所収のフロイスの書翰から、平安末期以来出雲で在庁官人を務めた朝山氏出身で、尼子氏の家臣から離反して毛利方の間者となった、朝山日乗に対するフロイスの感想が紹介されてるんですが、これが面白くて。
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彼は下賤の人にして背低く甚だ醜にして軽蔑すべく、日本の教を識らず又学問なき愚人なるが、悪魔が其悪事を行ふ為め発見することを得べき最も慧敏なる道具なり、彼は談話に巧妙にして雄弁においては日本のデモステネなり
(中略)
アマンゴの王に対し叛逆を行い、山口の王の許に遁れ、釈迦より汝を日本の宗旨を改革し、又内裏を昔時の名誉、地位、権力、及び富貴に復する道具となすとの夢想を得たりと称し、熱心を装ひて広く此事を伝へたり
連中は大体キリスト教に冷淡な相手のことはボロクソに書いてるんですが、まあひどいです。
