『スリー・シスターズ・イン・ブラック』 ノーマン・ジルロンド
今舞台やってる『グレイ・ガーデンズ』(の設定)だのテネシー・ウィリアムズの『欲望という名の電車』だの思い出した。
この親族(連続)殺人及び自殺教唆の疑惑を受けている三姉妹、南部の名家の出身なんだよね。
アメリカ南部って田舎なんだね。そしてそこにはそこにしかない社交界がある。そういう社交界内部や親族内部でならば目をつぶられている「公然の秘密」には、けっこう怖い現実が混ざっている(しかも内部では「人聞きが悪い」「理解されがたい」ことを理解していて外部には口をつむることになっていたりする)ことが多々で、この三姉妹ことに長女(おそらくなんらかの精神的疾患を患ってる)が目に余るとしてその社交域から出(され)、外で「今までどおり、ふだんどおり」に動いたら、内外それぞれにどう見られるか、どう語られるか、という話にも読めた。
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