id:dadako
読了のことを語る
isbn:4038141705
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読み終わってからなんでルーマ・ゴッデンがアンデルセンの伝記を書いたかわかった感じ。
アンデルセンは、生来家庭生活に恵まれず、それゆえかまた元々か、かなりの神経過敏の激情型で、無邪気この上なくしかも頑固。無邪気ゆえに、そして一心ゆえに周囲の人びとからよきにつけ悪しきにつけかまわれるのだけれど、彼は自分が徹底的に体得しきるまでは、他人の忠告を受けつけない。
ルーマ・ゴッデンは自身の経験もあって、「矯正・強制しようとするものに対して自身の意思を貫き、自身の感じたもの・体験を信じる(その上で意見を変えることもありうる)主人公」の物語を書く人なので、アンデルセンにも思うところがあったのだろう。
アンデルセンが自分のことを「人間の模造品」と思うところとか身につまされた。