id:spectre_55 は
自分(id:spectre_55)のことを語る

【乗り遅れも甚だしいが】
 
自分の成人式に、俺はレンタルの着物を着て出席している。もとより自分の意思で、ではない。
 
「成人式の着物?あんなのレンタルでさえ何万もかかるんだろ?
 無駄も甚だしい、そんな金があったら他に買いたいものがいくらでもある」
 
と思っていたし、親を初め周囲にもそう公言して憚らなかったのだが、
前の年の初頭あたりから何かにつけて繰り返された、 
金なら出してやるのに何の文句がある、一生に一度なんだから着ておけこの親不孝者めが……
 
的な嫌味(もっぱら母親によるもの)にとうとう根負けしたのである。
 
当日は、朝も早くから美容院なんぞに押し込まれて髪やら顔やらをいじくり回され、
やたら窮屈な割に保温性は決して高くない晴れ着とかいうものを着せられ、
猿回しよろしく親類縁者の間をぐるぐる連れ回され、
そして、それら全てにかかった費用と、まずまちがいなく、
後日そのことを恩に着せらるであろうことを考えて、終始俺は撫然としていた。
 
そんな態度が親の不興を買わないはずもなく、
 
「写真撮る時くらえ笑え、馬鹿!」
「着たくもない服着せられて笑えるか!」
 
的な口論から始まった親子げんかは、用事が済んで早々に帰宅する
(俺と仲の良かった同級生は(幸運にも)ほとんど式には参加していなかった)
車中から始まって、さて、夜中の何時まで続いたんだっけか。
 
ちなみに、その時の「お写真」は、被写体たる本人には一度たりとも閲覧されないまま、
実家のどこかにある(筈だがよくは知らん)。
もともと俺は、自分が写った写真とかどうでもいいんだけど、
そんな、史上最悪の写真写りであろう事が確定してる写真なんて見たい訳がない。
 
で、以来俺にとって「着物」は、
「男が着てるのを見てる分には楽しい。
 女物はどうでもいいが他人様が来たい分にはご自由に。
 俺は(男物も女物も)二度と着なくていいし、そうあれかしと望むけど」
 
ってなポジションのものに落ち着いている。