俺が『櫻の園』の原作版を好きで、映画版(旧作のほう)は糞だと思うのは、
女子校へ行くと、「普通の女性」の枠内にハマり切らない人、
あるいは本人の意識に関わらずそのように見えてしまう人、は、
いわゆる「女子校の王子様」かアウトカーストか、
ともあれマトモな『人』としては扱われなかったりすると思うんだが、
『櫻の園』の原作版はその、
「望むと望まざるとに関わらずマトモに扱ってもらえない」人の葛藤を、
わりときっちり描いてたように思えたから、なのかも知れないと思った。
俺はたぶんそこに共感してたんだよね。
そしてその描写よりも「思春期の女子同士の恋愛スレスレのなんやかや」
に重きを置いてた映画版は、そういう俺にとってはやっぱり糞でしかないし、
それは一般の百合作品にも同じような事が言えるのかも。
そーいやー、小野塚カホリの「Dessin」はベッドシーンもある百合モノなのに、
わりとすんなり読めた記憶がある。それも同じ理由かもしれない。
あれはジェンダーに対する(身体性レヴェルまで及ぶ)葛藤を抱えた女子を、
そうでない普通の女子が「男モドキ」として利用するズルさを描いてるから。
まあ、俺にとって、基本的に百合ものはなべて地雷なんですけれどね!
