花屋に白いおおぶりの芍薬やバラが置かれていて、外国人女性と日本人男性とおぼしき夫婦連れが選んでいた。それを見てついフラフラと引き寄せられて、綺麗だなあ、家に持って帰ったら部屋が華やぐかしら、母が喜ぶかしら、と思いながら茎の湿った表面に触ると、その瞬間に、花を敷き詰めるように献じて見送った人のことが思い出された。涙がこみ上げてきて、思わず店を出た。
かがみのことを語る

花屋に白いおおぶりの芍薬やバラが置かれていて、外国人女性と日本人男性とおぼしき夫婦連れが選んでいた。それを見てついフラフラと引き寄せられて、綺麗だなあ、家に持って帰ったら部屋が華やぐかしら、母が喜ぶかしら、と思いながら茎の湿った表面に触ると、その瞬間に、花を敷き詰めるように献じて見送った人のことが思い出された。涙がこみ上げてきて、思わず店を出た。