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観劇のことを語る

劇団新感線の「ZIPANG PUNK」

音ものなので物語性は、まあ……。IとIIを絡めすぎてちょっとしっちゃかめっちゃかな印象ではある。それでも、前半ちょっとだけ言った台詞が、ちゃんと最後につながっていくような作りはさすが。

とはいえ五右衛門。私は音楽と役者と演出を見に来たのだ。

客演組からの主演は三浦春馬と蒼井優。
この座組では若手になると思うのだけど、この二人の若さが対照的で面白かった。

三浦春馬は絵に描いたような一生懸命さで、このきっかけの多い芝居・役に、必死でしがみついている、と言う感じ。でもそれは、「一生懸命を売りにしている」とかそう言う物ではなくて、少しでもいいものを、とその為の必死さというか、その先に成長を楽しみに感じる必死さ。
その真摯さは演技の瑞々しさにつながっており、まさに「好演」。

更に、その姿が彼の役所である「自分の力や過去に振り回される若者」にシンクロし、「影のある伊達男」という二面性のわかりやすさと言うか、薄っぺらさに説得力を与えている。薄っぺらさに説得力を与える、ってなんか変だけど、若さ故の悩みって、年を経てみると「大した事じゃな」かったりするじゃない。(若い頃の悩みなんて大した事じゃないよ、っていってるんじゃなくて。逆に、大した事じゃなくならないなら、年を取る意味ないし)端から見てたらそう言う薄さがあって、そう言う薄さに真摯に悩む姿、と言うのが若さにつながってた。

4回のカーテンコール、最後まで客席にいて、はけるその瞬間まで手を振り「ありがとうございました」と呟いているのが印象的でした。

対照的に蒼井優はどしっと構えてる感じ。若さ故の怖いもの知らず、というような圧倒的なパワーがあって、何しろ可愛かった。体の動きもスカッとしてたし。
蒼井優の凄い所は、「理想的過ぎて実態のないヒロイン」ー要するにまず圧倒的な異性に対する美しさがある、みたいな役を、理想のまま演じつつ、そこに生命力を与えられる所。生活感は出ないのに、地に足がついてる感じがする。

若くて美しいオセローのデスデモーナ役も、美しくて献身的で、理想的であるが故に実態のないその妹の静子役もそんな感じだった。

今回は、蓮っ葉&キュートなので、だいぶ実態感はあったんだけど。
舞台上で動く蒼井優は、フワフワとした軽い印象だったけど、それでいてどしっと根を張っているような強さがあって、きーんと高くて鼻にかかった声や、(私は可愛いと思ってるから不本意だけど)「蒼井優ってかわいい?」って言う人がいるような容姿も、なんか、「いい!」に書き換えちゃう強さがあるんだよね……あれ、なに?魔法?

あと、高橋由美子はかわいかったなー。あの年齢不詳さ。アンコールで船の上でのりのりに踊ってる姿が、かわいかったなー。いやー、アイドルだわー。