シリーズ:私のピアノ教室4
そんなこんなでレッスン終了。
私「はい。じゃあ、褒めて。本気で。本気で褒めて。もっともらしく。はい!(どうぞ!)」
夫「えー、えーーー?」
私「(深くため息をつきつつ)あのさぁ…大人相手のレッスンはさあ、如何に生徒さんのモチベーションを持続させるか、が大事でしょう?子供みたいに、習得して将来の役に立つ訳でもない、習得自体も難しいかもしれない、そういう事をやるんだからさー」
夫「うん」
私「だからさあ、こういう時は、初回から褒めるわけ。厳しくてもいいけど、ちゃんと最後は少し褒める訳。嘘ついちゃだめだよ。その人の、ちょっとした所を褒めて、あなたは向いてる、他の人にないものを持ってる、特別な才能を持ってる、とプチ勘違いをさせるわけ」
夫「た、例えば?」
私「例えば、私は、手が小さいし、小指が短くて動かないじゃん?だから、教室はいる時に絶対言ってると思うのね。『私、手が小さくて小指が短いんですけど大丈夫ですかね』って。だから、終わった後に「せきららさん、手は小さいけど、でも、動きはいいですよね。よく動いてましたよ」とかさー、そういうことを言う訳よ。思ってる以上に出来てるよ、って」
夫「ほぉーーー」
私「ちょっとマイナス要素を入れるといいよ。でもとにかく、何でもいいから特別に能力があるかもよ?って言う所をにおわすの。でも嘘はダメだよ。あと、「すごく上達が早いですね」とか。(驚いて)「上達が早いですねー」って。がんばってますね、って」
夫「な、なるほど」
私「褒められて嬉しいと感じる人は多いんだからさー。そんで、「上達が早いですね」って言われたら、次も言われたい、もしくは、この上達速度を維持できるようにしようとして、必ず練習してくるから。そしたら結果的に習得も早くなって、楽しい事も増えて、続けてもらえるでしょう?」
夫「う、うん」
私「褒められてうさんくさい、と感じる人は相手にしなくていいの!そういう人は、来たきゃくるし、来たくなきゃこないから。相性だから。それをふまえて、さ、どうぞ!」
夫「え、えーと、せきららさんは、小指が短くて手は確かに小さいんですけど、打鍵に力強さがあっていいですね…?」
私「えーーー!なんか、全然ダメ!もう、つぶれるね。うちの教室!」
