そうだそうだ、「理想のラブコメ」。
こういうのはどうかな。レイチェル・マクアダムスとマイケル・ファスベンダーは、映画の半分すぎくらいまで互いを個別認識してないの。でもあっちこっちでニアミスしてて、ときにはカフェで席が背中合わせになったりしていて、レイチェルが友だちと話しているのを聴いてマイケルがぶほわーってなっていたり、美術館で同じ絵に同じリアクションしちゃって、「あら、どうも、おほほ……」ってなったりしてるの。行きつけの台湾料理屋が一緒だったり。それである日、レイチェルが職場で仕事明けにぼさーとしていると、隣の島に出入りのマイケルがやってきて、ぺこぺこにやにやしていると。ぼさーと見るレイチェル。ぺこぺこにやにや。ぼさー。ぺこぺこ。ぼさー。にやにや。あれっ、あの人……と、何とそこでタイトルどーん! 半分過ぎてからタイトルどーん!
まあでも二人のラブはそこからも大して育たず(ラストで初めて二人で一杯飲むくらい)、まじめに暮らしているのにふざけているように見えるレイチェルとマイケルの日々をカメラは追い続けます。
雨子のことを語る
