初恋と言えば。
その日、サークルのみんなで出かける予定で連絡の電話がかかってくるのを午後じゅう家で待っていたとき、なぜか言葉にならない息苦しさでいっぱいになってどうしようもなくてずっとピアノを弾いていた。ショパンのワルツだったんだけど曲のもの悲しい感じに潜り込むように弾いていたら驚くほど悲しい音色が出せた。そのうち先輩から電話がかかってきて集まる時間とかを知らせてくれて、そして電話の後またピアノに戻ったら、今度はどうやってもころころと弾むような笑うような音色になってしまう。ショパンもへったくれもあったものじゃない。さっきまでのもの悲しさが自分の中のどこ探してもみつからなくなっていた。それで弾くのをやめて、さっきの「何時にどこそこで」みたいなその先輩との会話を頭の中で反復することにした。
恋だったんだと気づいたのはずっと経ってからのことだった。
という話が中学生程度ならまだ可愛いけど大学2年になってからだったところが、なんかなあ。
quadratus (★)のことを語る
