春になったら、今住んでいる部屋を出て、
廃屋みたいになってる小さな家を借りようと思う。
猫を飼うために。それに今生きる目的や、進むべき道を見失いかけているから。
何かを掴み、自分で選んだ道を、後悔しないように歩みたいと思うんだけれど、
いかんせんいま力がない。そしてぼくはふっと何かの拍子に消えてしまいそうなくらい、
疲れ果ててる。
ぼくの住んでる田舎町には、探せば、結構そういうところがあるように感じる。
床や柱を雑巾で拭き、白いペンキを塗ろう。
錆びたトタンの屋根も直そう。
幸いなことに、ぼくの妹は建築士だ。きっと彼女が力になってくれるだろう。
昭和モダンと北欧風な感じを合わせたこじんまりした家で猫を飼うのだ。
ちゃんとした炊事用具を揃えて、料理をするのだ。
生きる意味もなく、雨風を避ける場所もない猫を誰にも
文句を言わせることなく、連れて帰れる場所をつくるのだ。
この秋と、冬を越えたら。
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