[学生実験のはなし]
「調べても液体酸素はどうして青くなるかわかりません。納得するレポートが書けません」
と私が夜食のカップヌードルにお湯を入れた途端に研究室にやってきた3年生は筋金入りのヤクルトファン。
8「あー…(デスクの上のラーメンを見ながら)入っていいよ。そこ座って」
3「(ラーメンに気づき)あとでまた来ます」
8「(いろんな意味で)遅いからもういいです…」
と、説明しようとしたのだが液体酸素が磁性をもつ理由についてはわりとすぐわかるが青くなる理由はうまく説明できない。
スピンが関係してることはわかってるが3年生はまだ量子物性の講義を受けてないし(受けるほどの内容じゃなかったと今なら言おう)
スピンや電子軌道の話を始めたら電車がなくなってしまう。いやだ帰りたい家で寝たい。
で、2日時間をくれということとスピンの話は深追いしなくても採点には影響しないことを話してとりあえず帰らせた。
今、液体酸素の色についてググると阪大の文献が出てくる。
「2つの酸素分子が基底状態から同時に励起状態へたたき上げられる,いわゆる二重遷移によるものであることがわかっている」(引用)
↑の説明で済んでしまうのだが、電子のエネルギー状態についての講義は4年生だし、
そんな話を始めたらフェルミオンとボソンの違いとか分子構造とか電子軌道の説明もするはめになる気配が濃厚である。
なんでTAでサビ残しないとなんないのーと思ったので、そのまま書いていいよと言ったうえで
「低温になると酸素分子内の電子の軌道が変化する電子遷移によるため」
と答えて勘弁してもらったのだが、院生でこの解答はアウトだと思う。物理or化学の先生ならどう説明するんだろう。
このあたりの量子化学と物性物理のさかいめの話がうまくまとまってて面白い本はないか調査中。情報はidコールまで~
