id:star-gazer
ひとりごとのことを語る

医者は名医ほど最期、自分の専門分野に倒れる人が多いらしい。
石川恭三(現・杏林大学医学部名誉教授)氏の"医者の目にもなみだ"というエッセイは内科医のやりきれない思いがひとりの人間として書かれていて胸を打たれる。

この作品中に、自らの咽頭がんを見つけてしまう耳鼻科医の話がある。
のどに異変を感じ、洗面台の鏡でのどを見ると明らかな病変…今まで自分が何人も手術してきた患者と同じもの。
治療法、予後は自分が一番知っている。彼は声帯切除を選ぶ…。という実話。

石川先生はご健在です。が、医療関係者ではない私でもこの本を読むと何の因果かなあ…という気持ちにかられます。
柳田邦男の"犠牲"も名著。