[ものぐさリンピック ノンフィクションの部]
たった一人の生還 「たか号」漂流二十七日間の闘い:佐野三冶、新潮文庫

この前大雪山系遭難事故の本の感想の中でちょこっと書いた本を再読。
遭難事故は準備の時点で発生している、といえるだろう。
山岳事故の場合は防寒具、雨具、食料など所持品の用意や行程の組み方、天候予測などだが、
海難事故においても似たようなことがいえる。
このケースでは佐野氏本人が出航前に「やばいよ、この船ひっくり返るかも」などと言っているのだからなにをかいわんや。
船の構造上横波に弱かったこと、大きさに対しバラスト(重しの水)が少なかったこと、
当日までトンカチと船の補修をしていたことなど、後から読んだ者にとってはマジかよ!と言いたくなる。
遭難するにはそれなりの原因があるのだ。そしてその一部は事前準備にあると思わざるをえない。
