かつて、帰り道の途中に行きつけのジャズ喫茶があった。
雷門のすぐそばにある、地下1階のお店。
縦1mぐらいある大きなスピーカー、客席は10人ほど。
なんだか生前の伯父の部屋にいるような錯覚を起こすほどの空間だった。
店に入る時間が半端だったせいか、貸切状態のこともしばしばあった。
気に入った曲をメモすると、帰り際にお礼を言ってくれた。
何もわからない私にいろいろな世界を見せてくれた。
ペトルチアーニ。Azzolini。イタリア系ジャズが多かったように思う。
何回もかけてくれたのは覚えている限りでマイルスのin a silent way、キースジャレットのケルンコンサート、
そしてニーナ・シモンのNina Simone at New Port。
このアルバムに何度励まされ、救われたかわからない。
先日タワレコの本店で久々に再会し、うちへ連れて帰った。
これを聴くと、いつでもあの空間に戻ることができる。
マスターは定年後に店を開いたとかで、引退されたようだ。
お元気でおられるだろうか、と、ふと思う。
ニーナ・シモンのことを語る
