この時期のチョコにはノスタルジー。
うち、貧乏していたわけでは決してないのだけれど、イベント的なものには興味がなかったらしい。(吝嗇でもあるが)
少なくとも弟が生まれるまでは。(弟の時にはイベントてんこ盛りだった)
私に最初で最後のサンタクロースが来たのはたぶん五歳くらいで、目を覚ますと枕元にラッピングなどもちろんないアポロチョコのがひと箱。
驚喜した私は、すぐに向かいの家の仲良しの女の子に見せに行く。
彼女は、ゆきちゃんはそれだけ?と言いたげに、お菓子の詰まったショルダーバッグ(昔はブーツのほかにバッグ型も主流だった)を見せるのだった。
暗転。
次の年くらいにはすでにサンタクロースなどいないことを知っていたので、正真正銘サンタクロースのくれたプレゼントは、アポロチョコひと箱だけ。
おとなになった私は、今でもクリスマスの朝に目が覚めると枕元を目で追う。
一人暮らしの部屋の枕元になにかあったら、それはそれでホラーであるけど、でも探す。
この先にもしもまた誰かと住むことがあったとしたら、相手にはチロルチョコひとつぶでいいから、クリスマスの朝の枕元に置いて欲しいなと思う。
