わたしの政治カンはけっこう鋭いのです。9年ほど前に『過去30年ほどの衆議院議員総選挙から』という記事を書きました。趣旨は衆議院の任期は全うしないことがあたりまえになっていることについて。
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今回ようやく「日本の選挙、多すぎ?」ということが世間的にもちょっとは話題になったようですがもう手遅れです。そこに書いておいたように最近はいっそう政治家の選挙前からの、選挙戦術としてのウケネライが露骨になってきました。言動だけでなく政治そのものまでが選挙戦術です。書かなかったことを補足すると、90年代に導入された小選挙区制がこの傾向を強めています。
今度の選挙でうちの選挙区には候補が4人立ちました。小選挙区制なので当選するのは1人です。首位にさえなればいいので、当選に最低限必要な得票率は約25.1%になる計算です。これは投票数に対する割合なので、全有権者を母数とする絶対得票率に直すと、投票率50%の場合で約12.6%程度になります。実際には他の票が落選する3人に均等に割れるとは考えにくいので、もう少し多く必要だとしても、絶対的少数の支持で当選します。
そこで、米国のような二大政党制を作るか、少なくとも選挙連合を組むことにして候補者を減らすことが、小選挙区制のためには必要です。ところが日本人の頭がなぜかいつまでも中選挙区制時代のままで、弱小政党の乱立が常態化しています。政治家にとっては「少数の票で当選」が前提となり、幅広く支持を得ることよりも、なにがあっても自分を支持してくれる「信者」を確保することが安全策です。
最近は「推し活選挙」といった表現も出てきていますが、まだ認識がナマヌルイのです。政党や政治家はとっくの前から信者作りに走っています。「あるものを一度気に入ったら、それに反するものは全部ダメ」というような依存症質の人がまずカモにされています。そういう人はXのようなSNSに依存しやすく、SNSでの政治活動によって政治カルトに取り込まれていっています。
おそらくこれから10年以内には、「政党のカルト化」といったようなことが話題になってくると予想しておきます。「ナニナニ党がホゲホゲ教と癒着している」というのではなく、政党そのものがカルト化するのです。言論の自由がまだあればまた数年後にお話ししましょう。
