ウェブにおける運動体と「小さなメディアの必要」
津野海太郎著『[小さなメディアの必要](http://www.aozora.gr.jp/cards/000117/card611.html)』は、1981年に刊行され、一度絶版になった後、1997年に電子書籍として復刊され、青空文庫で配布されている。この本の中に、次のくだりがある。
>…。活版印刷には大量の鉛活字や重たい機械がいる。電気も必要だ。しかしガリ版なら、かんたんな道具さえあれば自分ひとりの力で印刷ができる。しかも工夫しだいでは、びっくりするほどうつくしい印刷物をつくることも不可能ではない。…
この本では、『ガリ版の話』と題する一章を設けて、ガリ版印刷と「つづり方運動」やミンダナオ島の運動体との関係などについて記している。そして、私の印象では、この章はこの本の全体の中で、特に重要な意味を持っている。大きな設備が必要なく、人一人が所有可能な道具と手間で出版できるという点で、ウェブページとガリ版印刷は共通している。
