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ゆきのことを語る

おばあちゃんの話。
夜中に地震があったときも雷が鳴り続けた時も怖い夢を見た時も、おばあちゃんの隣に潜り込めば、もう安心だった。
 
私は二十歳過ぎまでそんなことをしていた。
今はおばあちゃんが生きていてくれさえすれば、私は安心する。
京都や沖縄、千葉へ旅行したり日帰りで出掛けたりと、いろんなとこに行ったけど、もう一緒に旅行に行けることもないんだろうな…。
 
娘時代に、真珠の鑑別の仕事に岡山へ何度か行ったらしい。
その時の担当さんがよいひとで、自分達の作業が終わって、他の部所から応援に呼ばれても、うちも忙しいからだめだと断り観光に連れ出してくれたらしい。
いろんな所を歩いたといってたな。
 
その出稼ぎが終わるとき、はね出された真珠で指輪をみんなにプレゼントしてくれたそうだ。
たぶん、なんの価値もないもの。
おばあちゃんはそれを大事にしまっていて、何年か前にそれをもらった。
欲のないひとなので、持っているものはなんでも分け与える。
私の宝物のひとつ。
 
いや、本当はおばあちゃんさえいてくれたらいいんだよ。
そしたら、なんにも怖くない。
 
一日のほとんどを眠って過ごすようになったのが、曾祖母の時を思い出してつらい。