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ゆきのことを語る

中学一年の夏、ジャージでだらだらしていた私を見て、母は『なにそのお腹、妊娠してるんじゃあるまいね!』と嘲笑した。
太っていることより、【妊娠】なんて言葉を、冗談とは言えぶつけられたことが、猛烈に不快だった。

長じて、『お父さんが、「ゆき姉は処女だろうな」って言ってたよ』と言われた。
そんな、夫婦の会話を私に言うな!と思った。

母の、娘の性的なことを嘲笑するような物言いが、今でも気持ちが悪くてたまらない。

母は、数年前の病気の折り主治医になった医師にご執心。
興信所で住所や連絡先を調べ、家を見に行ったり車の写真を撮ったりストーカーじみてる。
自信のいい加減さで報告書を投げ出して置いたのを私が発見。
それを知った母は、人のものを勝手に見た!と狂ったように怒鳴り散らした。

わかるよ、好きな男のことをしりたい気持ちなら。
だけど、家にいたずら電話するのはおかしいよ…。
医師の年は私と変わらないから、私に対しても激しい敵愾心があり、なにが何でも私と医師が会うような状況を阻止する。
まるで、会ったら私が母から医師を奪うかのように。
だけど、母の世話を一番しなくてはならないのは私。
そして言う。『やっぱりおまえじゃないと…。○○(妹)なんて自分のうちのことばかり忙しがってあてにならない』
あまりの横暴さに私が反論すると、その妹に、いかに私が酷いかと嘆いてみせる。
妹が『そりゃ姉ちゃんも怒るわ』と言うと、『おまえたちみたいな冷たい娘!』とキレる。
次に弟を呼びつける。『お母さんにはおまえしかいない』
弟は、関わりたくないのでかわす。
また私を呼びつけ、『大事な長男だと思って育てたのに…』
そして永遠のループに入る。

しかし…今まであてにしまくった祖母(実母)が弱くなったら、日々『このくそったれ!』と罵る母よ。
自分の親への態度はそういうものだと、私たちは学ぶしかないよ。

ふつうってなんなのか、いまだにわからないけど、ふつうの母親が欲しかったよ…。

逃げたいけど、祖母という人質がいる間は離れられない。

苦しい。